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Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜

ベルドンは復活せし。絶好調パラナーも破って4連勝!
第14節 パウメイラス 4-2 パラナー

 ブラジル全国選手権は、7月29〜30日に第14節が行われた。サンパウロのエスタジオ・パレストラ・イタリアで行われた パウメイラス×パラナー は、終盤追いつかれてから2点を奪って突き放したパウメイラスが勝利を飾った。これでパウメイラスはリーグ再開後無傷の4連勝。相対する絶好調パラナーの連勝は6で止まった。

 試合は、好調のパラナーが開始から効率よく攻撃を組み立てると、6分には速攻でチャンスをつくり、FWレオナルドがペナルティエリアの外側からシュートを放つと、ゴールポストを直撃する惜しい場面をつくった。だが相手の猛攻をしのいでいたパウメイラスは31分に先制。右コーナーキックのボールを、パラナーの守備陣がクリアミスを連発してFWエニウトンの足元に転がる。エニウトンはただゴールに押し込むだけだった。
 この試合、山場は後半に訪れた。49分にMFアンジェロのシュートをGKジエーゴ・カバリエーリが手で弾くと、ボールはクロスバーに当たって芝に落ちる。そこにFWマイコスーエウが詰めてゴールかと思われた次の瞬間、マイコスーエウより先にボールをとらえたDFネンが身を投げ出してピッチの外へボールをクリアした。危機を脱したパウメイラスは55分、左のスペースに流れたFWミシャエウがボールを中央に折り返すと、ゴール前に走り込んだFWエジムンドが左足でゴールネット上部に突き刺すシュートを決めた。2-0 とパウメイラスがリードを広げ、スタンドに詰めかけたサポーターは騒ぎまくった。
 だが試合を諦めていなかったパラナーは63分にPKを獲得するとDFエメルソンがゴール左隅に沈めて1点を返すと、78分にはMFアンジェロが下半身で2度フェイントを入れた直後中央に切れ込み、ペナルティエリアの外側から左足で鋭利なシュートを放ち、ゴール左隅に突き刺して同点に追いついた。6連勝中の勢いが感じられる反撃だった。
 チームの現状で比較すれば、試合の流れはパラナーに傾くところ。だが、この日のパウメイラスは違った。同点とされた2分後の80分、MFマルシーニョのスルーパスに反応したDFパウロ・バイエルが右サイドを深くえぐるとGKフラービオを引きつけて中央にクロス。FWホージェルが無人のゴールにボールを押し込み、パウメイラスが再びリードを奪った。試合の流れを再び自分たちのもとへ引き寄せたパウメイラスは、87分にDFアウセウが約33mの距離からフリーキックを直接決めてダメ押し。シュートが乱れ飛んだ熱い90分を制したパウメイラスが、好調パラナーの連勝記録を6で止めた。

 パウメイラスは完全に復活した。リーグ再開後、バスコ・ダ・ガマを破ると、コリンチャンスとのクラシコを制し、前節はゴイアスも撃破。そしてこの日、6連勝中のパラナーまでをも下して4連勝。強さを取り戻した。選手との信頼関係を築くことに秀でた知将チッチが、低迷していたベルドン ( 偉大なる緑 / パウメイラスの愛称 ) を立て直したことは明白な事実。ベンチ要因の選手を含め、全員がピッチで躍動している。今の調子を維持できれば8月下旬には順位も好位置につけている可能性もある。今後が楽しみなクラブだ。

 対するパラナーは、リーグ中断前から勝ち続け6連勝中とブラジレイロンで最も絶好調のクラブだったが、彼らを以てしてもベルドンを止めることはできなかった。2点奪われてから同点に追いついたところまでは良いリズムで戦えていただけに、勝てずともせめて引き分けておきたかったはずだ。もし勝てていれば首位にまた一歩近づいていただけに、連勝ストップは悔しいに違いない。しかし、カイオ・ジュニオール監督は試合後「今日は主導権を握れなかった。負けてやむなし」と冷静に振り返っていた。この日の敗北は早く忘れて、気持ちを切り替えてまた勝ち星を重ねていきたいところだ。

 写真右上; 31分に先制ゴールを決めたFWエニウトン ( パウメイラス ) 。
 写真左下; 中盤で攻撃の起点になったMFジュニーニョ・パウリスタ ( パウメイラス / 元ブラジル代表 ) 。


ブラジル全国選手権 2006 第14節 (29/07/2006)
パウメイラス 4-2 パラナー
ジエーゴ・カバリエーリ GK フラービオ
ダニエウ
ネン
アウセウ
パウロ・バイエル
DF グスターボ
エメルソン
エジミウソン
アンジェロ
マルシーニョ・ゲレイロ
フランシス
ジュニーニョ・パウリスタ
( マルシーニョ )
MF セルジーニョ
( サンドロ )
ベト
( フェリッピ・アウベス )
バチスタ
( ジェフ )
エジーニョ
エジムンド
ミシャエウ
( ホージェル・ベルナルド )
エニウトン
( ホージェル )
FW レオナルド
マイコスーエウ
エニウトン 31
エジムンド 55
ホージェル 80
アウセウ 87
ゴール 63 エメルソン
78 アンジェロ
アウセウ
ジュニーニョ・パウリスタ
ダニエウ
イエロー
カード
バチスタ
レオナルド
チッチ 監督 カイオ・ジュニオール
主審; パウロ・エンリーキ・ジ・ゴドイ・ベゼーハ
スタジアム; エスタジオ・パルケ・アンタルチカ ( サンパウロ )
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