Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 アンドラージのフリーキック炸裂! バスコが接戦を制す。
第13節 バスコ・ダ・ガマ 2-1 アトレチコ・パラナエンセ
ブラジル全国選手権は、7月22〜23日に第13節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのエスタジオ・サン・ジャヌアーリオで行われた バスコ・ダ・ガマ×アトレチコ・パラナエンセ は、終盤に決まったMFアンドラージのゴールが決勝点となり、バスコ・ダ・ガマが接戦を制した。 試合は、開始早々FWエジウソン ( 元柏レイソル ) がペナルティエリア内で倒されたが主審に流された。エジウソンは苦笑いを浮かべながらファウルを主張したが受け入れられなかった。その後もバスコは両サイドのスピードを生かして攻め続ける。しかしシュートが浮いたりポストに直撃するなどしてゴールを割ることができず、0-0 で前半を終えた。 後半、先制したのはバスコ。後半開始直後の46分、右サイドでボールをもらったMFモライスがドリブルで中央に切れ込むと相手守備陣のわずかな隙間をすり抜けてシュート。ボールをゴール左隅に沈めた。アトレチコ・パラナエンセもすぐさま反撃に転じ、センターサークル付近でのインターセプトからFWフェヘイラが前線にスルーパス。そこに走り込んだFWデニス・マルケス ( 元アルビレックス新潟FWオゼアスの実弟 ) がドリブルでゴール前に持ち込みシュートを放ったが、GKカッシオに左手一本でこれを阻まれ、同点の機会を逸した。だが、そこから士気の上がったアトレチコ・パラナエンセは徐々にボールを支配。フリーキックやコーナーキックなどでチャンスをつくる。そして83分、左サイドからのフリーキックをFWフェヘイラがヘディングシュート。これはGKカッシオが跳ね返したが、そのリバウンドを右足で押し込みアトレチコ・パラナエンセは同点に追いついた。 追いつかれたバスコは攻撃に重点を置くもなかなかゴールを割れず。だが、引き分け濃厚と思われた89分になって再び試合が動いた。MFモライスへの悪質なファウルでDFアレックスが退場処分になった直後のフリーキック、約30mの距離からMFアンドラージが直接ゴール左に蹴りこみ決勝ゴール。ロスタイム直前に試合を決めたバスコ・ダ・ガマが勝利した。 バスコ・ダ・ガマは、4日前のコッパ・ド・ブラジルで宿敵フラメンゴを相手に敗れた悪い流れを断ち切る意味でも、この日は勝っておきたかった。3日後に同杯決勝の 2nd.Leg を控えていたが、ヘナット・ガウーショ監督は主力の温存はせず、普段通りの布陣で試合に臨んだ。終盤にアンドラージのゴールで勝利を得たわけだが、良いリズムで攻めていた前半のうちに1点でも奪えていれば、もっと楽に試合を進められていたはず。90分奮闘したこの日の疲れが、コッパ・ド・ブラジルに影響を及ぼさなければよいが…。 一方のアトレチコ・パラナエンセは、前半こそ守勢にまわっていたが後半の戦い方は決して悪くなかった。フェヘイラとデニス・マルケスの前線にボールを送って素早く攻める手法は、しばしば相手ゴールを脅かしていた。この日は敗れたが、攻撃の形はいくつか持ち合わせているようだ。2004年のブラジレイロンと昨年のリベルタドーレスの"準優勝チーム"でもあるアトレチコ・パラナエンセ。今年は結果がついてきていないのが寂しいが、諦めずに今季を乗り切ってほしい。
写真右上; 試合終了間際の89分に決勝点をフリーキックで決めたMFアンドラージ ( バスコ・ダ・ガマ / 19番 ) は、エンドラインの外側にいたチームスタッフに駆け寄り抱きつく。
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