Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 クルゼイロを翻弄。接戦を制したパラナー、6連勝で暫定3位に躍進。
第13節 パラナー 1-0 クルゼイロ
ブラジル全国選手権は、7月22〜23日に第13節が行われた。クリチーバのエスタジオ・ド・ピニェイロンで行われた パラナー×クルゼイロ は、MFマイコスーエウのゴールで先制したパラナーが 1-0 で勝利。勝ち点を24に伸ばし、暫定ながら3位に浮上した。 試合は、パラナーが序盤ボールを支配。右に左にボールを散らすとサイドからのクロスやシュートでしばしば決定機をつくった。クルゼイロは後手後手にまわり何度も失点の危機に瀕したが、GKファービオの的確な判断と好守のおかげで事無きを得るのが精一杯だった。そんなクルゼイロが攻勢に転じたのは、30分にMFワグネールがミドルシュートを放ってからだった。セットプレイや細かいパスから何度かシュートまで持ち込んだが、クルゼイロからゴールの予兆は感じられなかった。 後半は再びパラナーが盛り返す。パラナーの厚い攻撃にクルゼイロ守備陣は困惑し、徐々に疲弊していった。均衡が破れたのは71分。スローインを受けたMFベトが下がりながら前線にスルーパスを出すと、ボールに反応したFWマイコスーエウがタテに切れ込み、ペナルティエリアの右側からファーサイドネットに強烈なシュートを突き刺して先制した。リードを許したクルゼイロは攻勢に転じるもGKフラービオのファインセーブによって阻まれ、ゴールを割ることができなかった。 パラナーは、攻守ともに安定していて調子がいい。シーズン序盤は負けが混んでいたが、第8節のポンチ・プレッタ戦を 5-2 で制した5月27日から、サンタ・クルス、ゴイアス、フラメンゴ、アトレチコ・パラナエンセを次々に撃破。そしてこの日クルゼイロも下して破竹の6連勝。この間、得点17失点5と内容も非のつけどころなしである。今、攻守ともに最高の状態にあるブラジルのクラブチームは、まぎれもなくパラナーだ。カイオ・ジュニオール監督の掲げる組織的な戦術は、連勝記録をどこまで伸ばすのだろう。不調のお金持ちクラブの動向に一喜一憂するぐらいなら、むしろこのクラブの安定した力を見届けるべきだ。 一方のクルゼイロは、まさかの敗北で2連敗となった。首位陥落のショックからか、この日はパラナーのバラエティに富んだ攻撃に翻弄され、試合の主導権を握れなかった。時折みせた攻撃でも普段のキレが影を潜め、ジウとアレッサンドロの2トップもさほど噛み合っていなかったようだった。第11節まで無敗を守ってきたクルゼイロがここにきて連敗。FWアラウージョ ( 元ガンバ大阪 ) の復帰までに相当の月日を要する今、クルゼイロは現有戦力で成績を維持していくしかできないのか。 写真; 2人の間を突破するFWマイコスーエウ ( パラナー / 中央 ) は、値千金のゴールでチームを勝利に導いた。
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