Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 セットプレイから3ゴール。パウメイラス、勝利で最下位転落を回避。
第13節 ゴイアス 1-3 パウメイラス
ブラジル全国選手権は、7月22〜23日に第13節が行われた。ゴイアニアのエスタジオ・セーラ・ドウラーダで行われた ゴイアス×パウメイラス は、FWエジムンドのPKなどでパウメイラスが勝利を飾り、勝ち点を13に伸ばして17位に浮上した。なお、最下位に転落したのは土曜日に敗れた勝ち点10のコリンチャンス。 試合は、序盤から積極的に攻めたパウメイラスが14分に先制。MFジャジウソン ( 元コンサドーレ札幌 ) のフリーキックがクロスバーに当たり跳ね返ったところをDFネンが右足でボレーシュートを決めて先取点をもたらした。ところが、ゴイアスはその1分後に同点に追いつく。ペナルティエリアの右側でFWウェウリントンがシュートを打つ振りを見せつつ中央にパス。これをFWソウザが冷静に決めた。ゴイアスはその後もカウンターからFWソウザが決定機をつくるが、シュートがわずかにゴールの左に逸れて逆転ならず。追加点を得たのはパウメイラスだった。24分、DFパウロ・バイエルが約30mの距離からフリーキックを直接沈めてのゴール。壁を越えてから鋭く落ちるドライブのかかった鮮やかなフリーキックで、かつての古巣に強烈な恩返しをした。 後半は一進一退の攻防が続く締まった展開に。そしてこの試合の行方を決定づけたのは、パウメイラスだった。59分、右サイドを崩したパウメイラスはMFウェンデウが中央にクロス。このボールに合わせようとしたFWエニウトンのシャツをDFレオナルドが引っぱり、主審がPKを指示した。ゴイアスの選手たちの抗議の甲斐もなく、このPKをFWエジムンドが決めて3点目。途中MFウェンデウの退場で一人足りなくなるも、パウメイラスが 3-1 で勝利を飾った。 ゴイアスは、相手が低迷するチームということもあり、落としたくない試合であったはずだった。勝ち点18で順位も決して悪い位置にあるわけではなく、状況如何では充分首位争いのできる位置にいるゴイアスはこの日、 4-3-3 の攻撃的な布陣で勝ちにいった。しかし、同じく3トップの相手を止めきれなかった。3失点のいずれもがセットプレイからの失点で、崩されたわけではない。それだけに、悔しさの残る試合になったのではないだろうか。リベルタドーレス敗退以後調子が上がっていないようだが、過去を忘れて今に集中するほうがよかろう。 一方のパウメイラスにとってこの勝利は大きなものだった。ここで負ければ得失点差で最下位に沈むところだった。この試合でとりわけ良い動きをしていたのはMFウェンデウとFWエニウトンの2人。随所にボールに絡んではチームに良いリズムを与えていた。チッチ監督との信頼関係が徐々に確立している今のうちに、勝ち点を重ねていち早く降格圏内から脱出しておきたいところであろう。首脳陣やサポーターは、誰もが「2002年の再現は御免だ」と思っているに違いないのだから。 写真; 60分にダメ押しの3点目をPKで決めたFWエジムンド ( パウメイラス ) 。
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