Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 劇的な決勝弾で連勝も… サンパウロ、内容に不安あり?
第12節 サンパウロ 2-1 フィゲイレンセ
ブラジル全国選手権は、7月15〜16日に第12節が行われた。サンパウロのモルンビーで行われた サンパウロ×フィゲイレンセ は、後半ロスタイムにDFアンドレ・ジーアスのゴールが決まってサンパウロが勝ち点3をもぎとった。 試合は、開始早々サンパウロが先制。3分、左サイドに開いたFWチアーゴが中央にクロスをあげると、それをFWヒカルド・オリベイラが豪快なヘディングシュートでゴールネットを揺らす。フィゲイレンセもしばしば相手陣内に攻め入ったが、1点リードのサンパウロは落ち着いて試合を運んでいった。 後半はフィゲイレンセがボールをまわし、サンパウロは守勢にまわる。腰の引けたサンパウロの心理を突いたフィゲイレンセは、59分にセットプレイから同点に追いついた。DFフィニーニョの左コーナーキックがゴール前に放られ、DFチアーゴ・プラードが頭ひとつ競り勝ちヘディングでゴール左隅に押し込んだ。 その後試合は動かず、1-1 のまま90分を経過。このまま引き分けかと思われた後半ロスタイム、そのとき試合が動いた。左コーナーキックを得たサンパウロは、MFルッシオが回転のかかったボールをゴール前へ。そこに待ちかまえていたDFアンドレ・ジーアスが空中戦を制し、頭でゴールに沈めた。劇的な決勝弾が生まれ、モルンビーは歓声に包まれた。 サンパウロは、立ち上がりに先制したが次の一手が見いだせず、追加点を奪えず、しばし攻めあぐねた。前半のうちに2点目が入っていればもっとラクに試合を進められたであろうが、相手は現在勝ち点18と調子の良いフィゲイレンセ。敵の攻略は必ずしも簡単ではなかった。同点に追いつかれた直後、ムリシ・ハマーリョ監督は、FWレアンドロ、FWアレックス・ジーアス、新加入のMFイウジーニョと攻撃的な選手を次々に投入したが、この采配が適正だったかは疑問。決勝ゴールは交代選手によってではなく、セットプレイからディフェンダーが生み出したものだった。 MFジュニオール ( 元パルマ / 元ブラジル代表 ) の不在で左からの攻め崩しに迷いも見られたサンパウロ。次の第13節の前には、コッパ・リベルタドーレスのエストゥディアンテス戦が控えている。結果は褒められて然るべきだが、この日のような"内容"だと、MFファン・セバスティアン・ベロン擁するエストゥディアンテス戦では苦戦を強いられそうだ。 写真; 前節に続き2試合連続得点中のFWヒカルド・オリベイラ ( サンパウロ ) 。リーグ中断前を含めると、第10節から3試合連続得点と絶好調だ。
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