Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 ブラジレイロン再開。夜のモルンビーでヒカルド・オリベイラ輝く。
第11節 サンパウロ 2-1 グレーミオ
ブラジル全国選手権は、ワールドカップ期間中の中断を経て7月12日に再開。7月12〜13日に第11節が行われた。サンパウロのモルンビーで行われた サンパウロ×グレーミオ は、FWヒカルド・オリベイラの2ゴールで逆転したサンパウロがホームで勝ち点3を獲得した。 試合は、開始早々思わぬ形で動いた。6分、前線で左に流れたFWハモンがペナルティエリア内に侵入してシュートを放つと、ボールはゴール前へ転がる。両軍の選手同士が交錯したところをすり抜けたボールは、クリアを試みたDFアレックスの軸足に当たって自陣ゴールに吸い込まれた。ラッキーなオウンゴールでグレーミオが先制に成功した。サンパウロは嫌な形で先制を許したが、気を取り直して反撃。FWヒカルド・オリベイラを軸にして相手陣内に攻め込んでいく。そして17分、サンパウロは右コーナーキックをFWヒカルド・オリベイラが頭で合わせてゴール左隅にボールを流し込み、同点に追いつく。 比較的早い時間帯に同点としたサンパウロはその後試合を支配。対するグレーミオはMFヌーネスが前半のうちに2枚目のイエローカードで退場になり、数的不利に陥った。次の1点はサンパウロが奪った。55分、MFジュニオールのクロスを逆サイドに流れたMFダニーロがゴール前に折り返すと、待ちかまえていたFWヒカルド・オリベイラが右足でボールを叩いてゴールネットに突き刺した。このゴールが決勝点となり、サンパウロが逆転勝利をおさめた。 サンパウロのムリシ・ハマーリョ監督はリーグ再開に備えて各選手のコンディションをチェックし、FWアレックス・ジーアス、DFファボンなど調子が万全でない選手を控えにまわして状態の良い選手をスタメンで起用した。FWヒカルド・オリベイラは書くまでもないが、この日スタメンのFWチアーゴはゴールこそ奪えなかったが、サイドに流れたりくさびになるなど攻撃では十二分の働きをみせた。また、ワールドカップ組のGKホジェーリオ・セーニとMFミネイロの2人はドイツでほとんど試合に出ていなかったこともあってか疲労感は見られず、状態を保ってブラジレイロンに戻ってきた。両サイドからの崩しも効果的にできていたサンパウロ。DFアレックスの凡ミスを除けば、チーム状態は上々だ。 一方のグレーミオは負けたものの、内容は悲観するほどではなかった。試合の主導権は握れなかったがカウンターで何度かチャンスをつくった。1-2 で迎えた終盤には、オフサイドでゴールを取り消されてしまったが、セットプレイからゴールネットを揺らすシーンもあった。およそ1ヶ月の中断期間は、ワールドカップ組のいない彼らにとっては良い休暇になっていたようだ。主力をフル稼働させての今日の内容なら、希望が持てる。 写真; 頭と右足でそれぞれゴールを決めた好調のFWヒカルド・オリベイラ ( サンパウロ ) 。ムリシ・ハマーリョ監督も全幅の信頼を置いている。
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