Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 青い軍団の勢いは衰えず。首位のクルゼイロ、コリンチャンスを一蹴。
第11節 クルゼイロ 2-0 コリンチャンス
ブラジル全国選手権は、ワールドカップ期間中の中断を経て7月12日に再開。7月12〜13日に第11節が行われた。ベロ・オリゾンチのミネイロンで行われた クルゼイロ×コリンチャンス は、FWアレッサンドロのゴールなどでクルゼイロが勝利。コリンチャンスを下して首位の座を守った。 試合は、チーム状態の差がそのまま結果に結びついた。クルゼイロは序盤からセットプレイなどで何度か良い形をつくっていった。コリンチャンスもスピードを生かした攻撃で相手ゴールに迫った。拮抗した展開を打ち破ったのはクルゼイロ。39分、30mほどの距離でフリーキックを得るとMFマルチネスが左足で直接ゴール右隅に蹴りこんで先制。ミハイロヴィッチ ( 元ユーゴスラヴィア代表 ) を彷彿とさせる美しいキックでチームに先取点をもたらした。 後半も効率的に攻めていたのはクルゼイロ。2点目は生まれるべくして生まれた。51分、スルーパスにMFワグネールが反応。右サイドの無人のスペースに流れると、ダイレクトでゴール前にクロスを供給。このボールをFWアレッサンドロが頭でゴールに叩きこんだ。これが決勝点となり、クルゼイロが勝利をものにした。 クルゼイロは、中断前の勢いをまだ持続させていた。グスモン監督の離脱危機などを乗り越えてチームの結束が固くなったこともあるだろうが、リーグ再開のこの日に備えて綿密なトレーニングを重ねてきたことが、良いチーム状態をつくりあげた。ジウとアレッサンドロの2トップはしばしばゴール前に飛びだして決定機をつくった。中盤からの押し上げも申し分なく、また11人はコンパクトにまとまりボールを支配できていた。 MFアレックス ( フェネルバフチェ ) やFWヒバウド ( オリンピアコス ) 、MFクラウディオ・マルドナード ( サントス ) 、DFルイゾン ( ベンフィカ ) らを擁して国内三冠を達成した3年前を思わせるぐらい現在好調のクルゼイロ。首位の座を守り、2位以下のクラブとどれだけ勝ち点差を広げていくことができるかが今後の焦点になる。 対するコリンチャンスは、チーム状態の悪さがそのまま結果に表れてしまった。コンディション不良の選手が目立ち、ワールドカップ組の3人を欠いた状態で臨んだこの試合。ピッチに立った選手は奮闘したが、攻撃面では決定機でゴールが決まらないなど詰めの甘さをさらけだし無得点に終わった。守備面では相手にピッチを広く使う攻撃をされたときに肝心な一瞬でマーキングがずれるお粗末さも露呈。新加入のDFアンドレ・レオーニも周囲との連携はしっかり図れていないようだった。0-2 の完敗は必然の結果だったのかもしれない。
写真右上; DFウェスキリーの寄せにも動じず果敢にドリブルを仕掛けるFWジウ ( クルゼイロ / 右 ) 。
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