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Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜

地味に輝く才能の持ち主、ゼ・ホベルトはどこへ行く?
サンパウロのクラブ関係者、ゼ・ホベルトの去就に関して語る。

 先のワールドカップで地味ながらセレソンの中盤を献身的に支えたMFゼ・ホベルトの去就が注目されている。

 カルロス・アウベルト・パヘイラ監督のお気に入りの一人であるゼ・ホベルトは、先の7月6日で32歳になったばかりで先月末を以てバイエルン・ミュンヘンとの契約が満了。現在は無所属で次の活躍の場を探しているところである。そのゼ・ホベルトにはフランスやスペインの複数のクラブチームが移籍のオファーを出しているとのことだが、当の本人は母国ブラジルのサンパウロに興味を示したそうだ。ホベルト・カルロスらと同じく「現役最後は母国のクラブで終えたい」と語るゼ・ホベルト。彼にとってかつてプレイした古巣は、今も心の中で大きな存在であるのだとか。

 ところが、ゼ・ホベルトからのアプローチを受けたサンパウロは、この申し出を拒否した。サンパウロ州新聞に掲載された記事によれば、金銭面で折り合いがつきそうにないのが主な理由だそうだ。
 同紙の取材に応じたサンパウロのジョアン・パウロ・ジ・ジェズス・ロペス強化部長は
「ゼ・ホベルトは頭の良い選手で、自分が何をすべきかをわきまえている本物のプロ選手だ。練習熱心で人格的にも非常に素晴らしい。もちろんサンパウロに来てくれれば嬉しい。しかし、彼には欧州のクラブからもオファーが届いている。我々の今の資金力では、選手一人に出せる額には限りがある。競争率の高い名手を獲得するために欧州のクラブチームと争奪戦を繰り広げても勝ち目はないだろう。勝ち目のない争奪戦に神経と資金を費やすぐらいなら、他を当たるつもりだ」
 と語り、ゼ・ホベルトの加入を自ら断念する意向を示した。

 しかし、ゼ・ホベルトが欧州のオファーすべてを蹴ってサンパウロを希望した場合は話も違ってくるようだ。「もし彼が欧州のあらゆるオファーをすべて断ってサンパウロに移籍したいとまで言ってくれたときは、話が別だ。欧州との争奪戦が起こらなければ我々は無理に資金をやりくりする必要がなくなり、互いに納得できる額でゼ・ホベルト本人と話し合うことができる。そのときは私は積極的に動いていくよ」

 ゼ・ホベルトの気持ちがどう揺れ動いているのかはわからない。だが、母国ブラジルに帰ることを本人が選択した場合、サンパウロに入る可能性が高まる。ブラジル国内でゼ・ホベルトの移籍交渉の優先権をもっているのがサンパウロだからだ。
 果たして、ゼ・ホベルトはどこへ行くのだろうか。

 写真: バイエルン・ミュンヘンでも才能を存分に発揮。質の高いプレイを維持できる努力家肌のMFゼ・ホベルト ( ブラジル代表 ) 。

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