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Primera Liga Argentina 2006/2007 Apertura 〜アルゼンチン1部リーグ〜

ロサーリオ・セントラル、ワンチョペ獲得へ前進。
ロサーリオ・セントラルとコリンチャンスのワンチョペ獲得合戦

 ワールドカップで2ゴールを決めたFWパウロ・ワンチョペ ( コスタリカ ) が、ロサーリオ・セントラルに移籍するのではないかという報道がなされた。ワンチョペについてはコリンチャンスのメインスポンサー MSI も獲得を試みているようだが、MSI 側が好感触を得ていないらしく、ロサーリオ入りの可能性が高いようだ。

 ワンチョペは、コスタリカ代表の中核を担うセンターフォワード。ダービー・カウンティ ( 当時プレミアリーグ ) で注目を浴びて以降、ウェストハム・ユナイテッド、マンチェスター・シティとイングランドで活躍。その後マラガ ( スペイン ) を経て現在はカタールのアル・ガラファに所属している。

 そのワンチョペに最初に着目したのは、コリンチャンス ( ブラジル ) だった。彼らのメインスポンサー MSI も一時本気でワンチョペ獲得を検討していたという。しかし、ある難題が発生した。
 UEFA圏内のクラブチームとは異なり、ブラジルでは公式戦に登録できる外国籍の選手数は3人までと定められている。現在のコリンチャンスには、MFハビエル・マスチェラーノ、DFセバスティアン・ドミンゲス、FWカルロス・テベス ( 以上アルゼンチン人 ) 、GKジョニー・エレーラ ( チリ人 ) と外国籍の選手が4人いる。現在は、アルゼンチン国籍の3人を登録すべく、やむをえずGKジョニー・エレーラの選手登録を控えている状況にあるのだ。
 もし仮にここにワンチョペが加われば、ワンチョペを試合に出すためにアルゼンチン人のうちいずれかの選手をふるい落とさなければならなくなる。しかし、テベス、マスケ、ドミンゲスはいずれも欠かせない戦力である。それゆえに、ワンチョペの加入によって外国籍選手の人数制限で悩みがひとつ増えてしまうことが、コリンチャンスの獲得意欲に歯止めをかけているのだとか。

 以上の理由でワンチョペ獲得の件については断念する方向でまとまっているコリンチャンス。同選手のコリンチャンス行きの可能性は相当低いとみるのが妥当であろう。そんないきさつを経て、ワンチョペ獲得に名乗りを上げたのがロサーリオ・セントラルだった。

 ロサーリオ・セントラルは近年、深刻な得点力不足に悩まされている。ユース世代の著しい成長も期待できないようで、彼らにとっては絶対的なセンターフォワードの獲得が急務となっていた。
 ワンチョペは先週の火曜日にコスタリカを発ち、水曜日にアルゼンチンへ入国。ロサーリオ・セントラルの関係者と会談の場をもったと報じられている。後日、ワンチョペは母国コスタリカのラジオ局「ラディオ・レロー」の取材に応じて次のように述べたという。

 「ロサーリオ・セントラルからのオファーには真剣さを感じるから、私も積極的に話を聞きたいと考えている。クラブとしても伝統もあるし素晴らしいと思っているよ。でも、コリンチャンスがオファーをくれたと知ったときは感激した。コリンチャンスはブラジルでも有数の名門で偉大なチームだ。正直なところ、ロサーリオ・セントラルにするかコリンチャンスにするかで悩んでいる」

 ワンチョペは語った。だが、南米の各メディアではもっぱら「ワンチョペはロサーリオに入団する可能性が強い」との見方を示している。もし、この報道が現実となれば、ロサーリオ・セントラルにとって大きな補強になることは間違いない。

 写真; 欧州各国を渡り歩いてきたFWパウロ・ワンチョペ ( コスタリカ代表 ) 。ワールドカップでは2点を決めて存在感を示した。

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