昨年までサンパウロで活躍していたFWジエーゴ・タルデッリ ( 元 U-21 ブラジル代表 ) に、ブラジレイロンに復帰する可能性が浮上した。ブラジル国内の報道によれば、同選手の獲得を試みているのはサンパウロ州のサンカエターノのようだ。

　ジエーゴ・タルデッリは1985年5月生まれの21歳。サンパウロの下部組織で育ち、U-21 ブラジル代表に選ばれた昨年はワールドユースでもゴールを決めるなど活躍した若手選手だ。首脳陣との確執から昨年末に行われたFIFA世界クラブ選手権には出場することなく、レンタル移籍でベティス ( スペイン ) に移籍した。

　同選手の移籍期限は今月。本来ならサンパウロに戻る。だが、現在のサンパウロにはヒカルド・オリベイラ ( 元ブラジル代表 ) を初め、アレックス・ジーアス、レアンドロ、アロイージオと前線に強力なコマが揃っている。そのため、ジエーゴ・タルデッリが仮にサンパウロに戻っても出場機会は望めないのが実情なのである。それら諸々の事情を踏まえて、獲得の意志を示したのが、サンカエターノを率いるエメルソン・レオン監督、その人だった。

　エメルソン・レオン監督は、サンパウロを指揮していた当時 ( サンパウロ州選手権2005 ) を鮮明に覚えており、ジエーゴ・タルデッリの才能を認めていた人物。同選手とサンパウロとの間の確執が修復されていないようなら、ジエーゴ・タルデッリがすんなりとサンパウロに戻ることは考えにくい。その点も考慮した上で獲得に名乗りをあげたそうだ。
　エメルソン・レオンの下で"再起"なるか。ジエーゴ・タルデッリの去就が気になるところである。