ニウマールのコリンチャンス完全移籍が確定。

　コリンチャンス陣営にようやく安堵が訪れた。リヨンからレンタル移籍していたFWニウマールの完全移籍が実現。MSI がリヨンに1,000万ユーロを支払って交渉に幕がおろされた。

　ニウマールの完全移籍は7月5日に発表。コリンチャンスの公式サイト上にてリヨンとの交渉が終わったことが断言された。ニウマールは当初、2006年6月30日までの期限付きで昨年リヨン ( フランス ) から加入。契約上では先月末を以てリヨンに戻ることになっていた。ところが、ニウマールはリヨンで生かされなかった能力を存分に発揮。今年のサンパウロ州選手権では18ゴールを叩き出して得点王に輝くなど、気づけばコリンチャンスにとって欠かせない戦力になっていた。絶対的な得点源を手放すわけにはいかないとコリンチャンス陣営はリヨンに完全移籍を懇願。まだリヨンとの契約期間が残っているニウマールの所有権を我がものにすべく、密に交渉を続けてきたのであった。

　だがこの移籍交渉はスムーズに事が運んだわけではなかった。コリンチャンスはリヨンの提示した1,000万ユーロが高すぎるとして移籍金の引き下げを図った。しかしリヨンはそれに応じず、コリンチャンスにも折れる気配がなかったため、交渉は一時暗礁に乗り上げた。ニウマールの移籍期限の日が近づき、焦り始めたコリンチャンスは移籍期限の日の延長を提案。FIFA ( 国際サッカー連盟 ) やCBF ( ブラジルサッカー連盟 ) などの助けもあってその日を8月14日に延長させる契約を事前に成立させていたのだが、再度交渉の場をもって1,000万ユーロを支払い、完全移籍に至ったのであった。

　現在、コリンチャンスはFWカルロス・テベスの欧州移籍の噂に揺れ、FWハファエウ・モウラは右膝の故障を患っている。そこにニウマールの離脱が決まると主力の総崩れもありえただけに、ニウマールの完全移籍はコリンチャンスにとって朗報だ。悩みがひとつ解消されたことで、MSI のキア社長もたいそう喜んだという。