アルゼンチン国民が注目する次期代表監督人事。ビアンチ、マラドーナ、ビラルド、バティストゥータと様々な候補者が浮上する一大ニュースの余波は、北半球のメキシコにも押し寄せた。AFA ( アルゼンチンサッカー協会 ) の関係者が、トルーカ ( メキシコ ) を指揮しているのアメリコ・ルーベン・ガジェーホ監督と密談したという。ガジェーホ監督の代表監督就任の可能性はいかほどなのか？

　「トロ」の愛称でアルゼンチン国民に親しまれているアメリコ・ルーベン・ガジェーホは、1978、1982の二度アルゼンチン代表の一員としてワールドカップに出場。その後、監督に転身してリーベル・プレート、インデペンディエンテ、ニューウェルスと国内の強豪クラブを指揮したのち、トルーカで監督業を任されている。1998年のワールドカップでは代表のテクニカル・ディレクターとして代表を支えており、監督としての手腕はもちろん代表スタッフとしての実績もある人物である。

　代表監督就任の噂に関してガジェーホは「偉大なアルゼンチン代表の監督業をお願いされることは、私にとって非常に名誉なこと」とオファーが来ているかのような発言もしたが、「協会から正式なオファーが来たら前向きに考えたい」と語り、今のところは正式な就任要請を受けていないことを明かした。
　また「トルーカとの契約が残っているから、二つ返事で了承することは難しい。とにかく正式なオファーを受けたとき真摯に考えるつもりだ」とも述べている。AFAが熱烈なオファーでもしない限り、ガジェーホの代表監督就任は難しそうだととらえるのが妥当なところか。