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FIFA Copa do Mundo 2006 〜 ワールドカップ2006 ドイツ大会 〜

リケルメたちの育ての親、W杯敗退を以て代表監督を辞任。
ペッケルマン監督、辞任会見の全文

 ワールドカップでPK戦の末開催国ドイツに敗れたアルゼンチン。かのビエルサ監督の後任として今日までアルゼンチン代表を率いてきたホセ・ペッケルマン監督が、6月30日を以て辞意を表明。代表監督の座から退くことを決意した。

 記者会見の席に登場した同監督は以下のように語った。

 ー 優勝候補として臨んだ今回のワールドカップ。ここでの敗退は予想外でしたか?

 「いえ、予想外ではありませんでした。アルゼンチンには豊富なタレントが揃っており、優勝を狙えるだけの力が備わっていたことは事実です。しかし、ワールドカップとは何が起こるかわからない舞台。そうした大きな期待を課せられた国にも不測の事態はしばしば起こるものです」

  ー 辞任を決意した理由を教えてください。

  「私の役割は終わったと感じたからです。私はいつのときも選手を信じてきました。彼らもまた、私についてきてくれました。選手たちも私も信じてくれたので充実した仕事ができたと思っています。しかし、ワールドカップで負けた以上は責任をとらなければならない。だから私は辞任を決意しました。私はドイツ大会までという契約だったから、仮にドイツで優勝できたとしてもワールドカップが終われば代表監督から身を退くつもりでした」

  ー アルゼンチン代表監督という仕事はあなたにとってどんなものでしたか?

  「アルゼンチン代表は世界中にファンを抱えています。ですから非常に責任の重い仕事だったと思います。その重要な役割を任されたことは私の人生にとって大きな糧になるでしょう。これまで代表を支えてくださった全ての方々には感謝の気持ちでいっぱいです。心の底から御礼を申し上げたいと思います。そして、優勝できなかったことに関しては深くお詫びしたいと思っています」

  ー アルゼンチンを破ったドイツ代表について何かありますか?

  「ドイツは素晴らしい選手の集まりであるだけでなく、チームとしても非常にまとまっています。選手はもちろん監督も優秀です。私たちはそんな国を相手に120分間互角に戦えていたと思います。もちろん負けたことに関しては悔しくて仕方ありませんが…」

  ー あなたが率いた代表を総括してください。

 「PK戦で敗退したことは非常に残念でなりません。しかし、アルゼンチンは今大会の出場国の中でも優れたチームであったことは間違いないでしょう。見ている人々みんなが楽しんでもらえるスペクタクルなチーム。それが今大会のアルゼンチンだったと思います」

  ー リケルメを重宝しすぎたとの批判もありますが。

 「そう感じる人もいるでしょう。しかし、リケルメのような稀有な才能をもつ選手は複数存在するわけではありません。私はリケルメの天才的な才能と未知の可能性を100%信じていた。だから使い続けたのです。しかも常にコンディションが良かったのだから私が重宝するのも当然です。リケルメが素晴らしい選手であることに異論の余地はないはずです」


 そして最後に、同監督はアルゼンチン代表の将来について話した。

 「アルゼンチン代表は常に高いレベルを保つことができる国のひとつです。それは、今後も変わらないでしょう。今回私も招集したリオネル・メッシは素晴らしい才能を有しており、まだまだ伸びる選手ですから希望は膨らむ一方ですね。他にもセルヒオ・アグエロ、フェルナンド・ガーゴを初めとして可能性を多分に秘めた選手が今後も数え切れないほど現れるはずです。アルゼンチンは今後も常に世界一流のレベルを保ち続けることができる。そう確信しています」



 かくして代表監督の座を降りたホセ・ペッケルマン。アルゼンチン国内では、後任候補にカルロス・ビアンチ ( 元ボカ・ジュニオールス監督 ) の名を挙げている国民が多い。

 写真; ワールドカップの敗退を以てアルゼンチン代表監督を辞任したホセ・ペッケルマン氏。

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