FIFA Copa do Mundo 2006 〜 ワールドカップ2006 ドイツ大会 〜 3連敗は免れた。パラグアイ、最終戦で納得の勝利。
グループB パラグアイ 2-0 トリニダード・トバゴ
FIFAワールドカップは、6月20日にグループBの1試合が行われた。カイザースラウテルンのフリッツ・ワルター・シュタディオンで行われた パラグアイ×トリニダード・トバゴ は、FWネルソン・クエーバスのゴールなどで2点をあげたパラグアイが勝利。かろうじて3連敗を免れた。 試合は、パラグアイが主導権を握った。開始から素早い攻めで相手ゴールに迫ったパラグアイに対して、トリニダード・トバゴはカウンターから攻撃の機会をうかがう展開になる。総じてチャンスをつくっていたのはパラグアイで、先制のゴールもパラグアイが奪った。25分、MFエドガー・バレットの蹴ったフリーキックから、ゴール前でクリアを試みたDFブレント・サンチョの頭に当たってゴールに吸い込まれた。オウンゴールとはいえ待望の先制点を奪ったパラグアイはその後自分たちのリズムを保って試合を進めていった。対するトリニダード・トバゴは、大会初ゴールを狙って何度か決定的なチャンスをつくったが、最後の詰めが弱く、ゴールとは縁のない試合運びに終始した。パラグアイは86分に、途中出場のFWネルソン・クエーバスがFWサンタクルスとのワンツーでゴール前に抜け出してシュート。これが決まってパラグアイの勝利がほぼ決まった。 先の2試合で連敗してグループリーグ敗退が決まっていたパラグアイは、この試合を消化試合ととらえず懸命に戦った。勝ち点3をもぎとったことで「国に帰る準備」ぐらいはできたと言っていいだろう。トリニダード・トバゴに負けて3連敗ともなれば、さすがに国民も許さなかったに違いない。面目躍如の1勝を以て、パラグアイはドイツを去ることになった。3試合を通じて残念だったのは、エースのFWロケ・サンタクルスがコンディションを整えきれなかった点だ。昨年10月の大怪我を経てワールドカップに間に合ったところまではよかったのだが、肝心な場面で仕事を全うするまでには回復しきれなかったようだった。絶対的なエースストライカーが不調だったことは非常に悔やまれるが、イングランドにもスウェーデンにも善戦したのだから、胸を張って国に帰ってほしい。
写真右上; 途中出場ながら86分に勝利を呼び込む2点目のゴールを右足で決めたFWネルソン・クエーバス ( パラグアイ / 青 ) 。持ち前のタテに切れ込むドリブルは本大会でも健在だった。
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