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FIFA Copa do Mundo 2006 〜 ワールドカップ2006 ドイツ大会 〜

48年ぶりの屈辱。惜敗したパラグアイのグループリーグ敗退が確定。
グループB スウェーデン 1-0 パラグアイ

 FIFAワールドカップは、6月15日にグループAの1試合とグループBの2試合が行われた。ベルリンのオリンピック・シュタディオンで行われた スウェーデン×パラグアイ は、MFリュングベリのゴールで終盤に先制したスウェーデンが勝利した。1戦目に続いて連敗したパラグアイは、この瞬間グループリーグ敗退が確定した。

 試合は、意外な結末で幕を下ろした。序盤優位に試合を進められていたのはスウェーデンだったが、度重なる決定機をものにできなかった。FWラーションがスピードを生かしてシュートを放てば、FWイブラヒモヴィッチもゴール前の決定的な場面でシュート。しかし、ボールは枠を大きくはずしたり、GKボバディージャの好守に阻まれるばかりだった。もどかしい攻めを続けるスウェーデンに対して、パラグアイは堅守からのカウンターという伝統のスタイルで反撃のチャンスをうかがっていった。
 後半、FWロペス、FWフリオ・ドス・サントスと攻撃的な選手を投入して3トップに変更したパラグアイに対し、スウェーデンは制裁を欠いたFWイブラヒモヴィッチを退けてFWアルバックを投入。システムを代えずに前半同様の試合を演じた。スウェーデンが幾度となく作った決定機を寸前のところで防いだパラグアイ。見応えのある素晴らしい試合をしてみせたのはパラグアイだったが、ゴールを生み出したのは複数のチャンスをことごとく逃しつづけていたスウェーデンのほうだった。89分、MFエルマンデルがゴール前にあげたアーリークロスをFWアルバックが頭で逆サイドに折り返すと、詰めていたMFリュングベリがヘディングでゴールに叩きこんだ。GKボバディージャの伸ばした右手はわずかに届かず、パラグアイは内容こそ相手より上手だっただけに、悔やみきれない敗北になってしまった。

 パラグアイにとって屈辱的な日になった。1930年の第1回ワールドカップを含めて過去6回出場してきたパラグアイは、今年で7度目。南米大陸予選で敗退した年を除くと、1986年メキシコ大会以降で本大会に出場した3回はすべてグループリーグを突破してきた。パラグアイがグループリーグで敗退したのは、1958年以来48年ぶりのこと。約半世紀の時を経て、パラグアイは屈辱を味わわされることになってしまった。今大会におけるパラグアイには、FWサンタクルスがコンディション不良で本来の実力を発揮できなかったことが原因とみる向きがあると思われるが、それ以上にそのサンタクルスを使い続けたアニーバル・ルイス監督の采配にも原因はある。
 この試合では先制点の予感を匂わせる良い時間帯もあったが、好調のFWネルソン・クエーバスを最後まで投入せず、別の戦法をとって敗れた。高さ勝負では勝ち目はなかったが、低いボールやスピード勝負でなら互角に渡り合えたはず。現にFWネルソン・アエド・バルデスはドリブルや素早い切り返しなどで何度か決定的なチャンスを作っていた。0-0 の拮抗した状態が続いた後半、好調のFWクエーバスを投入する手はなかったのか。アニーバル・ルイスの選手起用に疑問が残った。

 写真右上; 終盤に痛恨の失点。悔しさのあまり顔面を覆うMFロベルト・アクーニャ ( パラグアイ ) 。
 写真左下; この試合でも一人気を吐いたFWネルソン・アエド・バルデス ( パラグアイ ) 。ゴールこそ成らなかったが、積極的なプレイはパラグアイのサポーターに何度か期待を抱かせるものだった。


FIFAワールドカップ 2006 グループB 2戦目 (15/06/2006)
スウェーデン 1-0 パラグアイ
アンドレアス・イサクション GK アルド・ボバディージャ
ニクラス・アレクサンデルション
オロフ・メルベリ
テディー・ルチッチ
エリク・エドマン
DF フリオ・セーサル・カセレス
カルロス・ガマーラ
デニス・カニーサ
ホルヘ・ヌーニェス
トビアス・リンデロート
クリスティアン・ウィルヘルムソン
( マティアス・ヨンソン )
キム・シェルストローム
( ヨハン・エルマンデル )
フレデリック・リュングベリ
MF カルロス・ボネット
( エドガー・バレット )
ロベルト・アクーニャ
カルロス・パレーデス
クリスティアン・リベーロス
( フリオ・ドス・サントス )
ズラタン・イブラヒモヴィッチ
( マルカス・アルバック )
ヘンリク・ラーション
FW ロケ・サンタクルス
( ダンテ・ロペス )
ネルソン・アエド・バルデス
フレデリック・リュングベリ 89 ゴール
トビアス・リンデロート
テディー・ルチッチ
マルカス・アルバック
イエロー
カード
デニス・カニーサ
ロベルト・アクーニャ
カルロス・パレーデス
エドガー・バレット
ラーシュ・ラーゲルベック 監督 アニーバル・ルイス
主審; ロマン・シュリスコ ( スロバキア )
スタジアム; オリンピック・シュタディオン ( ベルリン )
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