Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 堅実に勝利したサンパウロ、首位攻防戦を制して首位に浮上。
第9節 サンパウロ 1-0 フルミネンセ
ブラジル全国選手権は、5月31日〜6月1日に第9節が行われた。サンパウロのモルンビーで行われた サンパウロ×フルミネンセ は、MFソウザのゴールでサンパウロが辛勝。首位フルミネンセを破って首位に浮上した。 試合は、序盤フルミネンセが速攻からゴール前に攻め上がれば、サンパウロはDFファボンが強烈なフリーキックを放つなど、好調なクラブ同士ならではの攻防が展開された。フルミネンセは26分に相手キーパーの弾いたボールにFWレニーがボレーで合わせたが、ボールは惜しくもゴールポストから50cmほど外側に逸れてしまうという惜しい場面を演出。その後しばらくはフルミネンセの攻勢が続いたが、GKボスコの好判断でゴールを奪えず。0-0 のまま進んだ試合は、前半終了間際にサンパウロが動かした。左サイドから中央に折り返されたボールをMFソウザがミドルシュート。GKフェルナンド・エンリーキは一歩も反応できず、サンパウロが待望の先制点をマークした。 後半もしばらくはサンパウロのペースで進んだが、GKフェルナンド・エンリーキが素晴らしいセーブを連発。サンパウロの連続した攻撃をしのぎ、味方の反撃を待ち続けた。フルミネンセの反撃は82分に決定的なシーンを迎えた。左サイドからの間接フリーキックにDFガブリエウ・サントスがゴール前で合わせて、ゴールネットを揺らせた。フルミネンセが同点に追いついたかと思われたこの場面は、なんと副審がフラッグを上げた。DFガブリエウ・サントスのオフサイドをとったそうだが、スローVTRで見る限り、オフサイドととれる瞬間は皆無だった。フルミンセは不可解な判定で敗北。サンパウロは"ホームの利"を最大限活用した形で勝ち点3を獲得した。 サンパウロは、GKホジェーリオ・セーニだけでなく、MFミネイロにもセレソン入りが決定。この試合は、ミネイロのセレソン合流前最後の試合でもあった。ミネイロの離脱を勝利で締めるべく、チーム一丸となって首位のクラブにぶつかっていったことが良い結果につながったのであろう。ソウザのミドルシュートが素晴らしかったのは当然として、それ以上にGKボスコのファインセーブが光っていた。GKホジェーリオ・セーニの穴を埋めるにふさわしい活躍で失点を防ぎきっていた。控えキーパーもが高いレベルでプレイできている今、サンパウロが首位に躍り出たのは必然の運命だったと言ってもいいのではないか。世界クラブ選手権の初代王者は、今季も変わらず強い。 一方敗れたフルミネンセは、微妙なオフサイドの判定にも泣かされ、最後までゴールを奪うことができなかった。試合全体を通して相手に劣っていたところはこれといって見当たらなかっただけに、彼らにとっては納得のいかない結果に終わった。幾度となくチャンスをつくりながらゴールを逸したこの日のフルミネンセ。好調のFWトゥッタ、MFペトコヴィッチを出場停止で欠いた代償は大きかったようだ。
写真右上; 44分に決勝の先制弾を叩きこんだMFソウザ ( サンパウロ ) 。彼の肩に手をかけているのはFWアレックス・ジーアス。
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