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FIFA Copa do Mundo 2006 〜 ワールドカップ2006 ドイツ大会 〜

怪物の理想と現実

 前回の2002年韓日大会で得点王に輝いたFWホナウド ( ブラジル ) が、厳しい現実を前にして苦しんでいる。グループリーグ初戦のクロアチア戦で思うようなプレイができずに途中交代。ピッチを退くときにはすさまじいブーイングがホナウドに浴びせられた。さらには、代わって入ったFWホビーニョが良いリズムで攻撃を組み立てたことも、皮肉にもホナウド批判を助長してしまった。

 かつて怪物と呼ばれて世界中の視線を一身に集めたホナウドだが、近年は肥満児と野次られ、クラブチームでも低調が目につくなど、かつての面影がどこかへ消えてしまっている。そのホナウドは大会前にこう述べていた。
 「この大会で2点をとれば、ゲルト・ミュラーの偉大な記録に並ぶことができる。もちろん、そうなれば光栄だと思うよ。でも、何よりも大切なのはセレソンが勝つことであって、俺はセレソンのために役に立てたらそれで十分満足だよ。個人の記録は二の次だと思ってる」 これは、ホナウドの描いた青写真。理想であろう。

 しかし、現実は厳しい。ホナウドは今のところゴールはおろかチームの勝利に貢献するプレイすら満足にできていないのである。そして、オーストラリア戦。ここでも、ホナウドは本来の切れ味を披露することはできなかった。コンディション不良は明白で、ホナウド批判が膨張の一途をたどるのは時間の問題であろう。

2006年6月19日
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