Copa TOYOTA Libertadores 2006 〜コッパ・リベルタドーレス〜 不良馬場でパボーネ光る。エストゥディアンテスがグループリーグ突破!
グループ2 第6節 エストゥディアンテス 2-1 ボリーバル
コッパ・リベルタドーレスは、4月13日にグループ2の第6節が行われた。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスのエスターディオ・センテナーリオで行われた エストゥディアンテス×ボリーバル は、FWマリアーノ・パボーネの2ゴールで後半ロスタイムに逆転したエストゥディアンテスが勝ち点3を獲得し、決勝トーナメント進出を確定させた。 グループ2の全4チームが勝ち点7で並び、泣いても笑っても負ければ全てが終わる運命の最終節。試合は、雨の降りしきる中互いの力が拮抗する好ゲームになった。エストゥディアンテスは開始から2トップで決定的なチャンスを何度かつくる。対してボリーバルは全員守備で猛攻をしのぎカウンターを仕掛ける作戦に出た。相反する戦術が最初に良い結果をもたらしたのは、ボリーバルのほうだった。25分、中央でパスをもらったMFルイス・トッリーコが相手選手1人をかわしてペナルティエリアに侵入。そのままシュートを決めて、ボリーバルが欲しかった先制点を奪った。ところが、先制点を許してからエストゥディアンテスはさらに攻撃に重点を置き、33分にFWマリアーノ・パボーネが最終ラインの裏へ抜けて1点を返すと、後半ロスタイムにもFWマリアーノ・パボーネが雨でぬかるんだピッチをもろともせずにドリブル突破して逆転のゴールをゲット。勝利したエストゥディアンテスが勝ち点を10に伸ばして、グループ2位にすべりこんだ。 エストゥディアンテスは、得失点差や総得点などで他のクラブよりも劣っていたため、引き分け以下ではグループ2位にくいこむことが困難だった。つまり、絶対に勝利しなければならなかった。大雨による最悪のピッチコンディションが災いしてボールをスムーズにまわせず、1-1 の引き分けと誰もが予想。詰めかけたサポーターもグループリーグ突破を半分あきらめていた。そこにFWパボーネの右足が炸裂。土壇場でグループ2位を決めた価値ある勝利に、スタンドが湧きに湧いたことは書くまでもないか。 対するボリーバルはこれで2年連続のグループリーグ敗退が決まってしまった。彼らが勝ち点7に甘んじたのは、標高3,600mのラ・パスで行われたホームでの3試合で1つ星を落としてしまったことにあった。第4節のスポルティング・クリスタル戦で 1-2 で敗れたことが、最後に響いてしまったのである。ボリーバルは昨年もグループ2に入り、サントスとリーガ・デ・キトに屈して決勝トーナメント進出を逃している。おそらく来年もリベルタドーレスに顔を出すであろうボリーバル。鬼門である"グループ2"には二度と入りたくないと陣営も考えているに違いない。
写真右上; チームを勝利に導く2点を叩きだしたFWマリアーノ・パボーネ ( エストゥディアンテス / 写真右 ) は、FWホセ・ルイス・カルデロンとハイタッチをかわす。
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