Copa TOYOTA Libertadores 2006 〜コッパ・リベルタドーレス〜 前節に続いて相手をナメたリーベル、完敗でグループリーグ突破に暗雲。
グループ8 第5節 エル・ナシオナル 2-0 リーベル・プレート
コッパ・リベルタドーレスは、4月12日にグループ8の第5節が行われた。エクアドルの首都キトのエスターディオ・オリンピコ・アタウアールタで行われた エル・ナシオナル×リーベル・プレート は、MFダビド・キーロスの2ゴールでエル・ナシオナルが勝利をおさめた。これでグループ2位のリーベルに勝ち点差1と迫ったエル・ナシオナルにも、決勝トーナメント進出の可能性が浮上した。グループリーグ開幕前、絶対有利とみられていたリーベルは意外にも苦戦を強いられている。 試合は、エル・ナシオナルの優勢で進んだ。開始からボールを支配したエル・ナシオナルは15分にDFオマール・デ・ヘススのグラウンダーのクロスにMFダビド・キーロスが飛びこんで先制。リーベルも34分に右サイドを崩して決定機をつくったが、FWゴンサーロ・アーバンのシュートは左のポストに弾かれてゴールならず。迎えた38分、リーベルはDFダニーロ・ヘルロがペナルティエリア内で相手を倒してしまいPKを献上する。追加点の絶好機を得たエル・ナシオナルは、先制点を決めたMFダビド・キーロスが落ち着いてゴールマウスに流し込んだ。試合はそのまま 2-0 で終わり、エル・ナシオナルが貴重な勝ち点を獲得した。 エル・ナシオナルは、ここで引き分け以下の結果に終わればグループリーグ敗退が決まるところだった。絶対に勝利が必要な試合だった。奇しくもそれがリーベルとの試合になり、サポーターも試合前から半ば諦めていたという。だが、そのリーベルが本気で戦わなかった。試合に対する姿勢が、そのまま結果に結びついたと言ってもいいのではないか。この勝利で勝ち点を5としたエル・ナシオナル。次の最終節、敵地でパウリスタを破って、リーベルが勝利を逃すようなことがあれば、逆転2位も夢ではない。 一方敗れたリーベルには、戦う意志が感じられなかった。0-2 で迎えた後半、攻めあぐねる選手たちを見てもパサレラ監督は攻撃的に仕掛けなかった。FWダニエル・モンテネグロ、FWファリアスといった主力をベンチに温存したまま、2トップを最後まで若手の2人に託した。国内リーグで厳しい首位争いを繰り広げながらの過密日程では、どちらかで多少手を抜かなければ両立はできない。だから、主力を温存しなければならないときもある。しかし、ここで敗れたことで相手にグループリーグ突破の可能性を与えてしまっては、己の首を絞めているようなものだ。せめて引き分けを狙って何らかの手を打つことはできなかったのか。パサレラのこの試合への姿勢に強い疑問を感じる。 写真; 前半に2点を奪ったMFダビド・キーロス ( エル・ナシオナル ) 。
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