Copa TOYOTA Libertadores 2006 〜コッパ・リベルタドーレス〜 前回王者、敵地で勝利して決勝トーナメント進出を決める。
グループ1 第5節 シエンシアーノ・デ・クスコ 0-2 サンパウロ
コッパ・リベルタドーレスは、4月12日にグループ1の第5節が行われた。ペルーはクスコのエスターディオ・ガルシラッソ・デ・ラ・ベーガで行われた シエンシアーノ・デ・クスコ×サンパウロ は、MFミネイロのゴールなどでサンパウロが勝利し、最終節を待たずして決勝トーナメント進出を決めた。 試合は、標高3,400mの薄い酸素の中で互いに静かな立ち上がりをみせた。中盤でのボールの奪い合いがしばらく続いたのち、サンパウロが先制点を奪った。21分、ペナルティエリア内で相手選手を背にボールを受けたFWアロイージオが振り向きざまにシュートを決めて 1-0 とした。シエンシアーノ・デ・クスコは是が非でも勝たなければならなかったのだが、攻めようとする姿勢がなく、主導権も奪えず、ホジェーリオ・セーニを脅かす機会もほとんどなかった。サンパウロは42分に細かいパス回しからゴール前に飛び出したMFミネイロのゴールで追加点を奪い、試合を決定づけた。 3,400mの標高を意識してか、サンパウロは決してとばさなかった。相手の出方をうかがいながらここぞというときにだけ攻め、効率よく2点を奪った。ムリシ・ハマーリョ監督はしばしばベンチから立ち上がってはダニーロやミネイロに細かく指示を送り、丁寧な戦い方で勝利した。昨年のサントスや今年のゴイアスなど高地で敗れるブラジルのクラブチームが後を絶たない中で、サンパウロは堅実に勝利した。同監督の繊細な采配があればこその勝利だったといえるだろう。 一時はグループリーグ突破も不安視されたが、サンパウロは余裕をもって決勝トーナメントに進出。ブラジル全国選手権と並行する過密日程が足かせになるが、前回王者は虎視眈々とリベルタドーレスの連覇を狙っているに違いない。
写真右上; ゴールを喜ぶサンパウロの選手たち。左から、MFジュニオール、FWアロイージオ、FWチアーゴ、MFミネイロ。
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