Copa TOYOTA Libertadores 2006 〜コッパ・リベルタドーレス〜 モルンビー不敗神話が終焉を迎えた日。チーバス、敵地で逆転勝利。
グループ1 第4節 サンパウロ 1-2 チーバス・デ・グアダラハーラ
コッパ・リベルタドーレスは、4月5日にグループ1の第4節が行われた。ブラジルはサンパウロのモルンビーで行われた サンパウロ×チーバス・デ・グアダラハーラ は、80分にDFディエーゴ・マルティネスのゴールが決まってチーバスが逆転勝利をおさめた。 試合は、誰もが予想だにしない結果になった。開始から攻めたのはサンパウロだった。9分にFWチアーゴがシュートを放ったが、GKサンチェスが顔面で跳ね返すなどして先制の機会を逸したものの、32分に先制。MFダニーロが左サイドのスペースにスルーパスを出すと、DFレアンドロがオーバーラップ。彼のクロスをFWアロイージオがねじこんだ。これでサンパウロが主導権を握るかに思われたが、ゲームを掌握したのはチーバス・デ・グアダラハーラのほうだった。徐々にボールを持つ時間が長くなると、44分にMFアドルフォ・バウティスタのクロスにFWセルヒオ・サンターナが頭で合わせて同点に追いつくと、80分にはDFディエーゴ・マルティネスのゴールで逆転に成功。食い下がるサンパウロを退けて、チーバスが勝利をおさめた。 単なる1敗ではあるが、サンパウロにとっては歴史的な敗戦になってしまった。サンパウロがモルンビーで最後に敗れたのは、1987年の対コロコロ ( チリ ) 戦のこと。実に19年間もの間、モルンビーで無敗を貫いてきた。言わずもがな、MFレオナルドやFWトニーニョ・セレーゾ、FWライーらを擁した1990年代前期の連覇も、そして昨年の優勝も、切にこの不敗神話が一役買っていたのである。今年もまたモルンビーで負けることはないと思っていた。決して相手をなめていたわけではないが、この1敗でチームの歯車が狂う可能性もなきにしもあらず。決勝トーナメントに進むために、次のシエンシアーノ戦は絶対に落とすわけにはいかない。 対するチーバス・デ・グアダラハーラは、安定した 4-4-2 で実力をフルに発揮して前回王者サンパウロに土をつけた。勝因はピッチを広く使った攻撃で相手守備陣を攪乱した点にあるが、先制されてからの集中力が高かったことも勝因のひとつとして考えられる。この勝利で勝ち点を10に伸ばした同軍は、グループリーグ突破をほぼ確実にした。
写真右上; 後半ロスタイム、敗色濃厚となったチームに苛立ち、スタンドで"内紛"を起こしたサンパウリーノ。
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