Campeonato Paulista 2006 -サンパウロ州選手権- 州選手権を捨てた銀河系軍団。終了間際に勝利を逃す。
第17節 コリンチャンス 2-2 グアラニー
サンパウロ州選手権は、3月29〜30日に第17節が行われた。サンパウロのパカエンブーで行われた コリンチャンス×グアラニー は、グアラニーが後半ロスタイムに同点弾を決めて引き分けた。勝利が目前に迫っていたコリンチャンスは、みすみす勝ち点3を逃す結果になった。 試合は、コリンチャンスの怠惰な姿勢がそのまま結果に直結した。開始からしばらく見せ場のなかった前半は、22分にMFゴエーベル ( グアラニー ) にシュートを許すなど、コリンチャンスは劣勢を強いられた。そして前半ロスタイムにDFフーベンス・ジュニオールがペナルティエリア内でハンドを犯してグアラニーがPKを獲得。このPKはFWエジミウソンが決め、グアラニーが先制した。 0-1 でハーフタイムを迎えたコリンチャンスは、後半から本気になり、48分にDFエドゥアルドのクロスをDFマルキーニョスが押し込んで同点とすると、そこからFWハファエウ・アカイをターゲットにコリンチャンスは逆転を狙った。そして迎えた72分、コリンチャンスはDFウェンデウのピンポイントクロスにFWハファエウ・モウラが頭で合わせて逆転に成功した。2-1 としたコリンチャンスが勝利をつかむと誰もが思った。しかし、トニーニョ・セレーゾ ( 前鹿島アントラーズ監督 ) 率いるグアラニーは、試合終了まで諦めずに攻めた。後半ロスタイム、ロングフィードからMFゴエーベルがゴールを奪って同点とし、試合は 2-2 で引き分けた。 すでに州選手権での優勝の可能性が消えているコリンチャンスは、ベンチ要員を先発させて試合を行った。チームとしてのやる気はまったく見られなかった。彼らの指標はリベルタドーレスにあり、これを戦い抜くために州選手権での主力温存という選択に至ったのだ。その結果が引き分け。まだ負けなかっただけでも良しとしたいところだが、ブラジレイロンよりも深い伝統や歴史をもつ州選手権を軽視したクラブ側の行動に、コリンチャーノは気分を害しているという。テベスやニウマールを揃えた彼らが本気で戦う姿を、ファンは見たいのである。コリンチャンスの本気は、ブラジレイロンの開幕まで待たねばならないのだろうか。 対するグアラニーは、トニーニョ・セレーゾ就任以降少しずつではあるが安定感を増している。決して強豪と呼べるクラブではないが、昨年まではブラジル全国選手権でも1部にあったクラブであり、力がないわけではない。今季のグアラニーは、サントスから勝利をあげているだけでなく、パウメイラス、サンパウロ、そしてコリンチャンスと引き分けている。同州のビッグ4に勝ち星を与えていないことを踏まえるなら、今季のグアラニーは褒められて然るべきであろう。 写真; 相手のタックルをかわそうと体を浮かせるDFエドゥアルド ( コリンチャンス ) 。
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