Primera Liga Argentina 2005/2006 Clausura 〜アルゼンチン1部リーグ〜 きわどいシーンはボカ寄りの判定。 ボカが強敵ベレスに勝利。
後期 第16節 ベレス・サルスフィエール 2-3 ボカ・ジュニオールス
アルゼンチン1部リーグは、4月22〜23日に後期第16節が行われた。首都ブエノスアイレスのエスターディオ・で行われた ベレス・サルスフィエール×ボカ・ジュニオールス は、FWマルティン・パレルモが終盤に決勝ゴールを決めてボカを勝利に導いた。 試合は、ベレスが開始から主導権を握り、2分にDFファビアン・クベーロからMFレアンドロ・グラシアンを経由してFWセバスティアン・エレーロスがシュート。ボールはGKアボンダンシエーリのの手をかすめてゴールに吸い込まれた。ベレスは幸先良く先制したがその後ボカの反撃を許し、26分に同点に追いつかれる。ファウルを受けてからの素早いリスタートから前線にパスをつなぐと最後はFWマルティン・パレルモがゴールを決めて同点。ここからボカが徐々にペースをつかんでいく。そして40分、MFネリ・カルドーソの右からのコーナーキックをDFマティアス・シルベストレが頭でねじこみ、ボカの1点リードでハーフタイムを迎えた。 後半、追いかける形となったベレスは、MFレアンドロ・グラシアンがカウンターを仕掛ける。グラシアンはゴール前まで持ち込み、左に開いたFWマウロ・サラーテにパス。FWサラーテはボールを右足にもちかえてシュートを決め、62分に同点になった。その後は両者ともに攻め手を欠いて 2-2 のまま時間だけが過ぎていった。だが引き分け濃厚と思われた試合を決めたのは、前半に同点ゴールを決めていたFWマルティン・パレルモだった。 87分にDFファビアン・クベーロがMFフェルナンド・ガーゴを倒して、ボカがリスタートの権利を得る。すぐにボールを蹴ったMFパブロ・レデスマと、「ボールを止めてない」とレデスマにつかみかかったMFアリエル・ブロッジの2人がピッチ上で罵り合ったため、主審は2人にイエローカードを提示。ボカのリスタートはやり直しになった。そのリスタートは、DFダニエル・ディアスがシュート。そのこぼれ球をFWマルティン・パレルモがゴール前に詰め、ゴールに流し込んだ。そのボールはゴールラインを越えたあたりでクリアされたが、主審はゴールを認めた。この判定に怒ったベレスは、リスタートのやり直しを強く主張したが、主審には受け入れられなかった。主審のジャッジのおかげもあって3点目を奪ったボカが、強敵ベレスに土をつけた。 ベレス・サルスフィエールは、リベルタドーレスのグループリーグを5勝1分無敗で突破。来たる決勝トーナメント1回戦 ( 対ニューウェルス ) 戦に備えて、主力を温存した。前線はいつものカストロマン&ローランド・サラーテの2人ではなく、エレーロスに弟のマウロ・サラーテのコンビが出場。ベンチ要員の2人がこの日は揃ってゴールを決め、ルッソ監督の采配はそれなりに結果をもたらした。だがほんの一瞬のスキを突かれて手痛い失点を喫し、敗れた。2人のゴールも負けてしまっては何の意味もなさない。この負けで後期リーグの優勝の可能性がゼロになったベレス。気持ちを切り換えて、リベルタドーレスで勝利を重ねることに集中するしかない。 対するボカ・ジュニオールスは、ピッチに立った選手全員が勝利に向かって邁進。最後まで諦めない気持ちが貴重な決勝点を呼び込んだ。随所でゴールの予感を漂わせるパラッシオとパレルモの2人は脅威だ。この勝利でボカは2位リーベルとの価値点差を4へと拡大。残り3試合で2勝すれば、ボカは優勝を決められる位置にまできた。
写真右上; 88分に緻密な連携プレイから値千金の決勝ゴールを決めたFWマルティン・パレルモ ( ボカ ) 。得点ランキングでも2位タイと好調を持続している。
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