Campeonato Paulista 2006　〜サンパウロ州選手権〜

MSI に捨てられた男の逆襲 　アントーニオ・ロペスの解任が噂されるコリンチャンス。仮に解任が現実のものになったとき、後任にあの男の復帰が噂になっている。ダニエル・パサレラ ( 現リーベル・プレート監督 ) 更迭から同氏の就任直前までの約半年間、コリンチャンスで監督を務めていたマルシオ・ビッテンコウルチ元監督、その人だ。

　マルシオ・ビッテンコウルチは、ダニエル・パサレラ体制だった2005年初頭のコリンチャンスでフィジカルコーチを務めていた。パサレラの更迭により「臨時の監督」として就任したところ、思いのほか好成績を残したためそのまま正式に監督就任を果たした。
　ところが、安定した結果を積み重ねていたにもかかわらず、MSI の一方的な「人事異動」によってビッテンコウルチ氏は突如解任に追い込まれてしまった。追い出された同氏は、職場をブラジリエンセに移したが、このチームは昨年最下位でシーズンを終えて２部降格。現在、「失業中の身」であるビッテンコウルチ氏は、自分の社会的地位をつぶした MSI に強い憤りを抱いているといわれている。

　マルシオ・ビッテンコウルチは ESPN Brasil のインタビューに対して「ブラジル国内のクラブからは、いくつかオファーも届いている。失業からは脱却したいが、監督として就任するなら "長い目でみてくれる"クラブに行きたい 」と語り、間接的に MSI を攻撃している。

　MSI 側は同氏に謝罪した上で交渉に臨むであろうが、この話はまだ噂の段階。現時点では何とも言い難い。