Copa TOYOTA Libertadores 2006 〜コッパ・リベルタドーレス〜 ブラジル勢初の敗北。コリンチャンス、まさかの2失点完封負け。
グループ4 第3節 ティグレスUANL 2-0 コリンチャンス
コッパ・リベルタドーレスは、3月8日にグループリーグ第2節が行われた。メキシコはモンテレイのエスターディオ・ウニベルシターリオで行われたグループ4の ティグレスUANL×コリンチャンス は、FWペラルタのゴールなどでティグレスUANLが勝利した。今季のリベルタドーレスでのブラジル勢はどのクラブも負けていなかったが、コリンチャンスはブラジル勢今季初の敗戦クラブとなった。 試合は、ホームの利からティグレスUANLが押す展開になった。12分にFWデ・ニグリスがクロスに合わせ、ボールはネットの上を跳ねたがティグレスが最初の決定機をつくった。42分にもFWデ・ニグリスが頭で合わせるなど、再三決定機をつくったティグレスの積極的な姿勢は、52分に実を結ぶ。DFエミリオ・マルティネスがミドルレンジから強烈なシュートを放つと、ボールはクリアを試みたMFウェンデウの足に当たってコースが変わり、ゴールマウスに吸い込まれた。ラッキーなオウンゴールで先制したティグレスはその後余裕をもった試合運びをし、88分にFWシスト・ペラルタのゴールで勝負を決定づけた。 ティグレスUANLは近年力をつけてきたメキシコの強豪。昨年のリベルタドーレスでは王者サンパウロに敗れたもののベスト8まで勝ち上がり、その力を南米大陸に知らしめた。今季は昨年以上の成績が求められるが、今のところ3試合を終えて2勝1敗の勝ち点6。ウニベルシダー・デ・カトーリカ、デポルティーボ・カリなど強豪ひしめくグループ4で堂々の首位に立っている。とくにコリンチャンスを相手に勝ったこの日の結果は、グループリーグ突破の可能性という点では大きな意味をもちそうだ。次節は敵地パカエンブーで再びコリンチャンスと対戦する予定になっているが、ここで引き分けるようだと、ティグレスは勢いに乗るかもしれない。 一方のコリンチャンスは、試合の入り方に問題があった。連戦に次ぐ連戦、さらに長距離移動の疲れも重なったせいか、ボールを効率よく前線に運べないシーンも多かった。28分にはFWニウマールがゴール前に侵入し、88分には途中出場のFWヘナットが前線でフリーの状態でシュートを放ったが、いずれもGKエドガー・エルナンデスの好守に阻まれた。前半はボール支配率で上回りながら攻めあぐね、後半にはMFマルセーロ・マットスの一発レッドにFWカルロス・テベスの負傷退場と、うまく機能しなかったコリンチャンス。その去就が騒がれているアントーニオ・ロペス監督の心中も決して穏やかでないはずだ。
写真右上; オウンゴールを誘発するミドルシュートを放ったDFエミリオ・マルティネス ( ティグレスUANL ) 。
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