Copa TOYOTA Libertadores 2006 〜コッパ・リベルタドーレス〜 ダニエル・パサレラの 4-3-3 、守備に不安も攻撃で相手を圧倒。
グループ8 第2節 リーベル・プレート 4-3 エル・ナシオナル
コッパ・リベルタドーレスは、3月1日にグループリーグ第2節が行われた。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスのエル・モニュメンタルで行われたグループ8の リーベル・プレート×エル・ナシオナル は、一時逆転されながら終盤に逆転したリーベルが勝ち点3を獲得した。 試合は、合計7点が飛び出す攻撃的な内容だった。開始早々の4分にロングパスを受けたFWエルネスト・ファリアスがゴールを決めてリーベルが先制すると、17分にはカウンターからFWダニエル・モンテネグロがシュートを放つなど、リーベルが攻め立てた。しかし、エル・ナシオナルは29分にFWクリスティアン・ラーラがDFレオナルド・タラモンティの寄せを振り切って同点ゴールに結びつけると、38分にはロングフィードにFWフェリックス・ボルハが反応して逆転弾を決めた。勢いに乗ったエル・ナシオナルは、後半にもFWフェリックス・ボルハのゴールで 3-1 とリーベルを圧倒。試合は決まったかに思われた。 ところが、リーベル・プレートはここから驚異的な粘りをみせ、67分にMFホナタン・サンターナのゴールで1点を返すと、78分にはFWダニエル・モンテネグロのゴールで同点に追いつく。こうなるとリーベルの勢いは加速し、82分にMFマルセーロ・ガジャルドがヘディングシュートを決めて逆転に成功。熾烈な点の取り合いとなったこの試合は、リーベル・プレートの勝利で決着をみた。 リーベル・プレートは、先のリーグ戦で負傷したFWルシアーノ・フィゲロアを欠きながら、攻撃的な 4-3-3 の布陣で勝利をつかんだ。この日はモンテネグロとファリアスの動きがキレており、何度も相手を翻弄した。試合が中だるみした時間帯に3失点を喫した守備陣には課題が残ったものの、攻撃においては何の問題もなさそうだ。リーグ戦で好調を維持している強いリーベルが、そこにいた。 対するエル・ナシオナルは、絶対アウェイのエル・モニュメンタルで積極果敢に攻め立てて3点を奪うなど、内容だけでみれば決して悪いものではなかった。ラーラとボルハの2トップは連携やポジショニングも優れており、しばしば相手に脅威を与えた。そんな彼らの敗因は、おそらく集中力の散漫にある。リーベル相手に 3-1 と優勢に立ったことが、選手たちを浮き足だたせてしまった。悲観すべき内容ではなかったとはいえ、せめて引き分けで終えたかったに違いない。3点を奪っての逆転負けは、痛恨のきわみである。 写真; 82分、逆転の決勝ゴールを決めたMFマルセーロ・ガジャルド ( 10番 ) と、彼を囲んで喜び合うリーベルの選手たち。
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