Seleção Brasileira 〜ブラジル代表〜 氷点下15度…大寒波押し寄せる極寒の地でセレソン辛勝。
国際親善試合 ロシア 0-1 ブラジル
2006年最初の国際親善試合は、2月28〜3月1日にかけて世界中で行われた。ロシアは首都モスクワのロコモティフ・スタディウムで行われた ロシア×ブラジル は、公式記録ではFWホナウドのゴールとなった1点を守りきったブラジルが辛くも勝利をおさめた。 試合は、気温-15度という凍てつく寒さの中、状態の悪い芝の上で行われた。序盤は両者ともに悪条件のピッチに戸惑う場面が続出。パスミスも幾度となく見られた。試合が動いたのは14分。左サイドのセンターライン付近でボールを受けたDFホベルト・カルロスが低い弾道のシュートを放った。このボールがゴール前でFWホナウドの体に当たってコースが変わり、ゴールネットを揺らす。公式記録ではFWホナウドのゴールとなったが、9割方DFホベルト・カルロスのゴールだった。それは、ゴールが決まった直後に選手たちがホベルト・カルロスの元に駆け寄っていたことからも明らかだった。 28分にもブラジルは、MFヒカルジーニョ、DFシシーニョと右でつないでFWアドリアーノのシュートをお膳立てするなど、いくつか効果的な攻めをみせた。後半ブラジルは寒さに四苦八苦した。対するロシアはゴールにつなげる攻めができなかった。このため、ブラジルが 1-0 で辛勝した。 この日、カルロス・アウベルト・パヘイラ監督の中には、選手を試す意識が強くあった。氷点下の気候に状態の悪いピッチという悪条件も重なって、ロシア相手に真剣勝負をする気などさらさらなかった。しかしながら選手個々の出来に関しては、パヘイラはしっかりとチェックしていたようだ。後半にはDFクリス、MFエジミウソン、MFジウベルト・シウバ、DFグスターボ・ネーリ、FWフレッジと、パヘイラは代表候補を一斉に投入。代表の底上げを狙う意味での"テスト"が施行された。 この日の収穫は、緊急招集ながら堅実な守りをみせたGKホジェーリオ・セーニ、リズム良く再三攻め上がったDFシシーニョ、そして最終ラインで堂々たる守備をみせたDFクリスだった。MFジュニーニョ・ペルナンブカーノ、FWフレッジなども及第点のプレイをしてみせた。パヘイラにとっては嬉しい悩みがまたひとつ増えたようだが、こうでなければ世界王者はつとまらない。
写真右上; 先制点のきっかけとなるロングシュートを放ったDFホベルト・カルロス ( 6番 ) のもとに駆け寄るMFヒカルジーニョ ( 写真中央 ) らイレブン。
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