現在コリンチャンスで大活躍のFWニウマール ( U-21ブラジル代表 ) の所有権を巡って、コリンチャンスのメインスポンサー MSI とリヨン ( フランス1部リーグ ) との間で熾烈な交渉が始まりそうだ。

　ニウマールは現在サンパウロ州選手権で13試合18ゴールという驚異的なペースでゴールを量産している。マリオ・ザガロ元ブラジル代表監督からも賞賛の声を送られている同選手の株は、日に日に上昇しつづけており、現代表監督のパヘイラも気に留めているという。

　そのニウマールは、2004年8月にインテルナシオナウから完全移籍でリヨンへと移ったが、昨年レンタルでコリンチャンスに移籍している。リヨンとコリンチャンスとの間で交わされた契約は、2006年6月30日まで。同日は、ブラジル全国選手権のシーズン途中にあたる。

　MSI は今のニウマールの活躍を受けて、期日以降もニウマールをコリンチャンスに残留させたい意向を示しはじめた。一方、ブラジルでの活躍を知るリヨン側は当初の契約通り、ニウマールの復帰を希望しており、双方で意見が分かれている。

　MSI のキア社長は「ニウマールはうちに必要な選手だから、完全移籍でニウマールの所有権を握りたい。リヨンとは綿密に交渉していきたいと思っている」と語っており、ニウマールの残留に意欲を示した。

　ニウマールはリヨン在籍当時、スーパーサブとして起用されていた。そして今のリヨンではFWフレッジ ( ブラジル代表 / 元クルゼイロ ) が同様にスーパーサブとして起用されている。フレッジはニウマール以上にリヨンに順応しており、先のチャンピオンズリーグでは、後半ロスタイムに巧みなフェイントから左足で鮮やかなゴールを決めている。
　他にもカリュー ( ノルウェー代表 ) 、ヴィルトール ( フランス代表 ) など蒼々たるFWを揃えている今のリヨンに、ニウマールの居場所はあるのだろうか。ニウマール自身の希望は、コリンチャンスとリヨンのどちらにあるのだろう。