Campeonato Paulista 2006 〜サンパウロ州選手権〜 大一番で順位逆転。サントス、コリンチャンスを撃破!
第9節 コリンチャンス 0-1 サントス
サンパウロ州選手権は、2月11〜12日に第9節が行われた。サンパウロのモルンビーで行われた「クラシコ」 コリンチャンス×サントス は、途中出場のFWジェイウソンのゴールでサントスが勝利をおさめた。 試合は、序盤サントスのペースで進み、8分にDFネトのクロスにFWホドリーゴ・タバタがボレーで合わせるなど、果敢にゴールを狙う場面が見られた。コリンチャンスも22分にFWテベスとMFマルセーロ・マットスの連携からチャンスを作ったが、シュートはGKファービオ・コスタの頭上を越えてゴールとはならなかった。 後半、攻勢にでたのはコリンチャンス。59分に直接フリーキックを得たMFヒカルジーニョが自ら左足でシュート。ボールは弧を描いたが、古巣のゴールマウスから逸れてゴールならず。また73分にはFWテベスがドリブルで3人を振り切ってキーパーと1対1という絶好機を作ったが、最後のシュートはGKファービオ・コスタに弾かれた。 両者ともに得点を奪えず 0-0 のまま迎えた76分から試合は急展開をみせた。コーナーフラッグ付近でDFルイス・アウベルトが「グスターボ・ネーリに倒された。イエローを出せ」と主審に向けて過剰な主張を繰り返した。だが主審はそれを認めず、憤慨したDFルイス・アウベルトは暴言を吐いて一発退場をくらってしまう。 これでサントスは形勢不利に立たされたのだが、その1分後にFWジェイウソンのゴールが決まり、先制した。これが決勝点となり、サントスがコリンチャンスを 1-0 で下したのであった。 コリンチャンスは、昨年の州選手権でも破れたサントスにまた負けた。昨年は、サントスにもFWホビーニョやDFレオなど代表クラスの選手が揃っていたが、今年は選手層では絶対的に有利だった。テベスもこの試合に照準を合わせ、髪型まで変えて復帰したのだが、この試合ではテベスを含めて攻撃陣が全員沈黙。この結果、コリンチャンスはサントスはもちろん、サンパウロやサンカエターノにも抜かれて6位に転落。この敗戦が致命傷となるのかどうかは、次節以降の結果次第だ。 サントスのルシェンブルゴは、試合後に主審への不満を口にしていた。DFルイス・アウベルトの退場もそうだが、それ以上に彼が憤慨したのは81分の出来事だった。左からペナルティエリア内に侵入したMFクレーベル・サンターナが左足でシュートを放つと、ボールはクロスバーの下を叩いてゴールマウスの芝に落ちた。ところがスピンのかかったボールは直後にゴールマウスの外に弾かれた。VTRでは確実なゴールだったのだが、これを主審と副審が気づかず、ゴールと認めなかったのだった。これをルシェンブルゴは指摘した。試合数が少ない州選手権では、勝ち点の次に重要な要素は得失点差だ。同監督は、コリンチャンスから1点でも多く奪っておきたかったのであろう。 しかし、いずれにせよ勝利は勝利。これで首位ノロエスチを同勝ち点で追う2位にまで浮上したサントス。ルシェンブルゴ+サントス= の方程式は、今年もまた素晴らしい「答え」を生むかもしれない。
写真右上; 貴重な先制点を決め、ユニフォームを脱いで喜ぶFWジェイウソン ( サントス ) 。
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