MSI のコリンチャンス大改造計画　第15弾 ＆ 第16弾

　兼ねてから噂に挙がっていたヒカルジーニョのコリンチャンス入りが現実味を増しつつある。コリンチャンスがかねてから獲得を試みていたFWホドリーゴ・タバタ ( 日系三世 ) をサントスに奪われたことから、MSI が本腰を上げてMFヒカルジーニョの獲得に乗り出したのである。さらに MSI は、「天使の右足をもつ男」と言われたベテランMFマルセリーニョ・カリオカの獲得も視野に入れているとのこと。MSI は、昨年に引き続いてコリンチャンスに選手を大量輸入するつもりでいるようだ。

　現在 MSI が最優先で獲得したいとしている選手はMFヒカルジーニョ ( ブラジル代表 ) 。正確な左足のキックを最大の武器に名だたるクラブで安定した活躍をみせてきたベテランは、ブラジルのどのクラブも欲しがる名手である。先月、サントスとの契約を更新しないことを決めたヒカルジーニョは現在、移籍先を模索中。コリンチャンスはもちろん、グレーミオ、パラナー、ゴイアスなど多くのクラブが獲得に興味を示している。

　MSI の獲得候補二番手に位置するMFマルセリーニョ・カリオカは、前者とは対照的に、正確無比の「右足」をもつファンタジスタ。Ｊリーグでは目立った活躍こそなかったが、世界中の賞賛を集めたその右足は「天使」とまで例えられたほどだ。ブラジリエンセでプレイした昨年のブラジル全国選手権で、コリンチャンス戦の試合後に敵地でコリンチャーノから拍手喝采を浴びたのは有名な話。コリンチャンスを離れて数年を経た今もなお、コリンチャーノに愛され続けている無類のファンタジスタが、古巣に返り咲く可能性は決して否定できない。

　一連の件について、コリンチャンスのアンドレス副会長は「マルセリーニョ・カリオカのことは今は考えない。最優先はヒカルジーニョだ」と発言した。ヒカルジーニョ獲得に本気モードのコリンチャンスだが、「今は考えていない」マルセリーニョ・カリオカについても否定はしなかった。前者の一件が落着をみたとき、マルセリーニョ・カリオカへのアプローチも本格的に始まるはずだ。

　ヒカルジーニョとマルセリーニョ・カリオカ。いずれも現時点では移籍が公式に確定してはいない２人のファンタジスタ。利き足の異なる２人が揃って加入する日は来るのか。

　写真；　数年前、コリンチャンスでプレイしていた当時のMFマルセリーニョ・カリオカ。ガンバ大阪に在籍した過去もある。