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Campeonato Paulista 2006 〜サンパウロ州選手権〜

ムリシ・ハマーリョの持論。 シシーニョは邪魔だった?

 今年からサンパウロの監督に就任したムリシ・ハマーリョの口から、爆弾発言が飛び出した。インテルナシオナウの監督を負かされていた当時から、サンパウロの 3-5-2 のシステムには疑問を感じていたというのだ。

 シシーニョは、攻撃的な姿勢を最大の長所とするサイドバックで、彼のドリブルやシュートなどはしばしば相手の脅威となっていた。そんな彼も今月を以ってレアル・マドリー ( スペイン ) に移籍し、現在はサンパウロには在籍していない。ブラジル代表でもDFカフーの後釜として大きな期待を寄せられているシシーニョだが、そんな彼を批判の的にしたのは、なんと名将ムリシ・ハマーリョだった。

 ムリシ・ハマーリョは、その理由をこう述べている。
 「ブラジルでは多くのクラブチームが伝統的な 4-4-2 のシステムを敷く中で、昨年のサンパウロは 3-5-2 のシステムに固執していた。だが厳密に言うならば、昨年のサンパウロは" 3-5-2 にした"のではなく、"3-5-2 にしなければならなかった"のだ。その最たる要員は、シシーニョの存在だった。彼があまりにも攻撃的に行き過ぎるため、4バックが4バックとしての意味を成さず、仕方なく 3-5-2 のシステムを強いていたんだ。だが、シシーニョのいない今年は違う。今年は、サンパウロも 4-4-2 のシステムに変えて戦うべきだと思っているし、私は 4-4-2 でサンパウロを強くしていくつもりだ」

 ムリシ・ハマーリョは、シシーニョを邪魔だと言いたかったわけではなく、シシーニョの特性を生かすべく昨年は 3-5-2 を取り続けていたいたことを強調。その上で、シシーニョのいない今年は 4-4-2 で戦うと訴えたかっただけでなのであった。

 世界一の称号を手にした昨年の栄光から目が覚めていないサンパウリーノの多くは、3-5-2 を 4-4-2 に変更することに抵抗を感じているらしく、ムリシ・ハマーリョを信頼しきれるまでには至っていないのが現状だ。ムリシ・ハマーリョは、そんな彼らに自分の考えを理解してもらうために、シシーニョの存在を口にしただけだった。

 かくして、4-4-2 のシステムを実現すべく、サンパウロはゴイアスのDFアンドレ・ジーアスの獲得を試みているらしい。

2006年1月21日
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