サントス、名将ムリシ・ハマーリョを新監督候補の筆頭に掲げる。

　ブラジル全国選手権で10位とふがいない成績に終わったサントスが、来年からの指揮を名将ムリシ・ハマーリョ ( 現インテルナシオナウ監督 ) に託す意向を示した。ルシェンブルゴの電撃退団以降、監督の落ち着かないサントスにとって、ムリシ・ハマーリョはのどから手が出るほど欲しい人材のようだ。

　ムリシ・ハマーリョは、2004年にインテルナシオナウの監督に就任すると、その年のコッパ・スダメリカーナでチームをベスト４へと牽引。今季は、ヒオ・グランジ・ド・スウ州優勝を筆頭に、スダメリカーナでベスト８。さらにはブラジル全国選手権で最後まで優勝の座を争った。FWハファエウ・ソービス、FWフェルナンドンなどを軸にした安定感抜群のチーム作りは内外から高く評価され、2005年のブラジル最優秀監督にも選ばれた。ムリシ・ハマーリョの評価は、今やマリオ・ザガロやルイス・フェリッピ・スコラーリ、カルロス・アウベルト・パヘイラ、バンデルレイ・ルシェンブルゴらと同等の域に達しているのである。

　そんな名将を、かの名門が欲しがらないわけがなかった。年明け早々ルシェンブルゴをレアル・マドリーに抜き取られたサントスは、オズワウド・ジ・オリベイラ、アレシャンドレ・ガロと監督を代え、さらには名古屋グランパスからネウシーニョ・バチスタ氏を招聘したが、失敗に終わっていた。唯一安定した結果を残したガロ元監督との関係が今あまり良好でないことから、サントスは全く別のベクトルを以て監督探しに明け暮れていた。結果の出せる監督…サントスにとって最も魅力を感じたのが、ムリシ・ハマーリョであったのは必然の展開だったのである。

　現在交渉中のサントスとインテルナシオナウだが、サントスの提示した額にインテル側も好感触を示しているとの報道もある。近いうちに、ムリシ・ハマーリョのサントス就任のニュースが流れるかもしれない。

　写真；　インテルナシオナウをブラジル屈指の強豪クラブへと育て上げた敏腕監督ムリシ・ハマーリョ。