グループD 第4節　ベンフィカ　0-1　ビジャレアル

　W杯ドイツ大会の南米予選で５位に滑りこみ、オセアニア地区１位のオーストラリアとプレイオフに臨む予定のウルグアイ代表に嫌なニュースが舞いこんだ。チームの攻撃に欠かせないFWディエーゴ・フォルランが、所属するビジャレアル ( スペイン ) で右のハムストリングを負傷。復帰は早くとも11月中旬との診断結果が出た。大事なプレイオフを目前にしての主力の離脱は、チームにどのような影響を与えるのか。

　それは突然のアクシデントだった。UEFAチャンピオンズリーグでベンフィカ ( ポルトガル ) と対戦したビジャレアルは、MFリケルメ ( アルゼンチン代表 ) らとともにFWディエーゴ・フォルランを先発出場。本気で勝利を狙いに行った。アクシデントが起こったのは、後半も開始早々の49分のこと。背後から猛チャージを受けたFWディエーゴ・フォルランが、右のハムストリングを手で覆いながらピッチに倒れた。すぐにプレイに復帰することもできず、フォルランはそのままピッチを退いた。

　幸いにもケガの具合は大事には至らなかったものの、数日は治療に専念しなければならなくなった。この事故については同試合をMFマルコス・セーナのミドルシュートで勝ちきったビジャレアルも心配しているが、それ以上に気が気でないのがウルグアイ代表だ。ウルグアイ代表は12日と16日にオーストラリアとのプレイオフを控えており、この南米予選でもチームで最も得点をあげているFWフォルランは是が非でも必要な戦力であることは間違いない。同代表のホルヘ・フォサッティ監督も、フォルランの症状を非常に心配しているらしく、12日までに復帰してくれることを願っているようだ。

　幸いにも、ウルグアイ代表の前線には“代わり”になれる選手が複数いる。ベテランのダリオ・シルバは、出場機会こそ少なくなってはいるが、彼の豊富な経験はプレイオフのような土壇場でこそモノを言うはず。先の予選最終節で貴重なゴールをあげたエースのレコバはもちろん、ユベントスのマルセーロ・サラジェッタも、フォルランの代役にはふさわしい人材である。しかし、それでもフォルランを欠いた状態でプレイオフに臨むことになると、彼らの心中も決して穏やかではないだろう。

　果たして、フォルランの復帰はプレイオフに間に合うのか？　そして、フォルラン不在のウルグアイは、「絶対に負けてはならない戦い」で結果を残すことができるのか。フース・ヒディンク ( 元オランダ＆韓国代表監督 ) 率いるオーストラリアとの試合は、激戦が予想されるだけに油断は禁物である。