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Seleção Brasileira 〜ブラジル代表〜

お金が呼んだゴールラッシュ? セレソンの優雅な“遊び”。
国際親善試合 UAE 0-8 ブラジル

 11月12日、W杯予選プレイオフのない各国のうちいくつかの国では、国際親善試合が行われた。UAEの首都アブダビのザイェド・スポーツ・スタジアムで行われた UAE×ブラジル は、世界王者ブラジルが大量8得点で圧勝。UAEをあざ笑うかのようなワンサイドゲームを演出した。

 試合は、世界王者ブラジルが最後まで相手を圧倒するワンサイドゲームだった。3分にDFカフーのオーバーラップから最初の決定機を作るなど、序盤から攻勢に出たブラジルは20分、中盤でボールを受けたMFカカーが相手の寄せをいとも簡単に交わしてゴール左隅に決めて先制した。前半はこの1点のみに終わったが、セレソンが本気を出したのは後半からだった。両サイドバックを代えて臨んだブラジルは、52分にDFグスターボ・ネーリが倒されて得たPKを、FWアドリアーノが決めると、その5分後にはゴール前の混戦からFWフレッジが追加点をゲット。64分にDFルッシオのヘディングで4点目をあげたセレソンは、途中出場のMFジュニーニョ・ペルナンブカーノが70分と79分に2点をあげて、この時点で 6-0 。さらに、84分に再びFWフレッジが、そして後半ロスタイムにはDFシシーニョもゴールを決め、計8点の猛攻で UAE を粉砕したセレソンが、難なく勝利した。

 UAEは、混沌とする中東の中で平和を貫いている国で、このW杯アジア予選では上位に食い込めず予選で敗退した国でもある。一般的に「経済大国はサッカー大国になりうる」と言われており、日本や USA 、中国などのような経済大国はこぞって世界に通用する実力をつけてきた。しかし、UAE はこれらの例に漏れている。この日は世界王者セレソンに成す術なく完敗を喫してしまった UAE 。彼らにとっての当面の目標は、代表クラスの選手のレベルアップに尽きるだろう。

 一方のブラジルは、攻撃陣が大爆発。8点を奪って終始相手を圧倒しつづけた。とりわけ、この日活躍が際立っていたのはMFジュニーニョ・ペルナンブカーノとFWフレッジの2人。FWフレッジは、クルゼイロやリヨンで披露してきた独特の攻撃センスを随所に披露。そして、MFジュニーニョ・ペルナンブカーノは2ゴール2アシストと大車輪の活躍を見せつけた。FWホナウド不在にして8点奪取という脅威的な攻撃を見せつけたセレソンに対して、世界中が改めて「W杯優勝最有力候補」と称えた。
 だが、セレソンのこの活躍には約50万ドル ( 日本円にして約5,750万円 ) 以上とも言われる多額の"ギャラ"の存在があったという噂もあり、「セレソンは金のために奮起した」とする批評が飛び交っているのも事実。そして、この日のセレソンのプレイを“遊び”と酷評した評論家もブラジル国内には多数いた。セレソンは金の匂う試合でなければ 100% で戦わないのか? そう揶揄されないためにも、金のためでもなく、自身のためでもなく、国のために戦うワールドカップで、本気のセレソンを拝みたいものである。

 写真右上; 52分に2点目のPKを決めたFWアドリアーノを祝福するセレソン。試合を通して、FWホナウド不在を感じさせなかった。
 写真左下; 20分、先制点を叩き出したMFカカー ( 写真中央 ) 。UAEの選手たちには、彼の個人技を止めることができなかった。


国際親善試合 (12/11/2005)
UAE 0-8 ブラジル
ラビエ
( アボドゥラ )
GK ジーダ
アリャエンネ
( アジズ )
シャセド
ムサレー
エベアド
( カテル )
DF カフー
( シシーニョ )
ルッシオ
フアン
( ホッキ・ジュニオール )
ホベルト・カルロス
( グスターボ・ネーリ )
アルウェービ
ジュナエー
( サー )
アーバス
アロ・アリ
MF エメルソン
( ジウベルト・シウバ )
ゼ・ホベルト
( エジミウソン )
カカー
ホナウジーニョ・ガウーショ
( ヒカルジーニョ )
マッタル
カリル
( ムバラク )
FW ホビーニョ
( フレッジ )
アドリアーノ
( ジュニーニョ・ペルナンブカーノ )
ゴール 20 カカー
52 アドリアーノ
57 フレッジ
64 ルッシオ
70 ジュニーニョ・ペルナンブカーノ
79 ジュニーニョ・ペルナンブカーノ
84 フレッジ
90 シシーニョ
アリャエンネ イエロー
カード
ホビーニョ
ジウベルト・シウバ
ジュニーニョ・ペルナンブカーノ
アーバス レッド
カード
主審; エッサン・アジ ( エジプト )
スタジアム; ザイェド・スポーツ・スタジアム ( アブ・ダビ )
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