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Selección de Argentina 〜アルゼンチン代表〜

ペッケルマンは何を感じた? アルヘンティーナ、まさかの大逆転負け。
国際親善試合 イングランド 3-2 アルゼンチン

 11月12日、W杯予選プレイオフのない各国のうちいくつかの国では、国際親善試合が行われた。スイスはジュネーブのスタッド・ドゥ・ジュネーブで行われた イングランド×アルゼンチン は、終盤FWオーウェンの2ゴールで逆転に成功したイングランドが劇的な勝利を飾った。

 試合は、35分に中央でボールを持ったFWテベスが右サイドに散らすと、MFマキシ・ロドリゲスの折り返しをFWクレスポが押し込んでアルゼンチンが先制。しかし、イングランドも相手のクリアミスを拾ったFWウェイン・ルーニーが冷静に決めてすぐさま同点に追いついた。
 後半、53分に右に流れたMFリケルメのクロスを折り返したところに、DFロベルト・アジャラが頭で押し込んで再びアルゼンチンがリードを奪った。ところが、アルゼンチン優勢で進んでいた試合をひっくり返したのは、「元祖ワンダーボーイ」ことFWマイケル・オーウェンだった。88分にヘディングで1点を返すと、後半ロスタイムにも再びヘディングでゴールネットを揺らし、敗色濃厚だった試合を勝利で飾ることに成功。この日のイングランドは、まさにオーウェン様々であった。

 イングランドは、数年前までSSラツィオ ( イタリア ) を強豪に育てた名将エリクソンの元、世界に立ち向かいうるチームを模索し続けてきた。このW杯予選ではグループ1位で本大会出場権を獲得。キャプテンのMFベッカムに「きっと世界の脅威となるはず」と言わしめたFWオーウェンは、この日2ゴールの大活躍。さらに、FWルーニー ( マンチェスターU ) 、MFジョー・コール ( チェルシー ) などキラリと光る逸材も期待を匂わせるプレイを随所に披露した。前回のW杯ではブラジルの前に敗退したが、今回は親善試合ではあるが優勝候補の一角とされるアルゼンチンから勝利を得たイングランド。フットボール発祥の地としての歴史を背負う彼らにとって、親善試合とはいえ因縁の相手から勝利を得たことの意義は大きい。

 一方のアルゼンチンは、試合の主導権をほぼ握っていながら屈辱的な逆転負けを喫してしまった。序盤から積極的な攻撃を仕掛けていった彼らは、90分間で2度もリードを奪っていた。ルチョ、クルス、サビオラと、第一線を張れる選手を控えにおけるアルゼンチンに対し、誰もがアルゼンチンの底力と選手層の厚さを痛感した。なのに、アルゼンチンは敗れた。オーウェン一人にやられたと表現しても過言でないこの試合。試合後、ペッケルマン監督は「何が起こるかわからないのがフットボール。こんなときもある」と発言しつつも、「今日のような試合を再現しないよう、より入念なトレーニングを積み重ねて本番に間に合わせるつもりだ」とも言い切った。決して悲観視しない同監督の前向きな意見には、何かしら力強さを感じた。世界の頂点を目指さんとする監督は、決して過去を引きずらない。

 写真; 92分、逆転となる決勝点を決めたFWマイケル・オーウェン ( 写真左 ) は大喜び。失点を許したGKロベルト・アボンダンシエーリ ( アルゼンチン / 写真下 ) は、悔しさを抑えきれずピッチに横たわった。


国際親善試合 (12/11/2005)
イングランド 3-2 アルゼンチン
ポール・ロビンソン GK ロベルト・アボンダンシエーリ
ルーク・ヤング
( ピーター・クラウチ )
ジョン・テリー
リオ・ファーディナンド
ウェイン・ブリッジ
( コンチェスキー )
DF ハビエル・サネッティ
ロベルト・アジャラ
ワルテル・サムエル
デイヴィッド・ベッカム
フランク・ランパード
スティーブン・ジェラード
レズリー・キング
( ジョー・コール )
MF マルティン・デミチェリス
マキシミリアーノ・ロドリゲス
エステバン・カンビアッソ
ファン・パブロ・ソリン
ファン・ロマン・リケルメ
( ルイス・ゴンサーレス )
マイケル・オーウェン
ウェイン・ルーニー
FW カルロス・テベス
( フリオ・リカルド・クルス )
エルナン・クレスポ
( ハビエル・サビオラ )
ウェイン・ルーニー 38
マイケル・オーウェン 87
マイケル・オーウェン 92
ゴール 35 エルナン・クレスポ
53 ロベルト・アジャラ
ジョー・コール イエロー
カード
ワルテル・サムエル
マキシミリアーノ・ロドリゲス
主審; フィリップ・ルーバ  ( スイス )
スタジアム; スタッド・ドゥ・ジュネーブ ( ジュネーブ )
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