ここは、南米サッカーサイトです。   ブログサイトマップ

Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

シーズン終盤もお構いなし。1部残留に必死なクラブたちの監督人事
今季低迷の4クラブ、それぞれの残留対策

 熾烈な上位争いがかつてないほど面白い2005年のブラジル全国選手権。今季もすでに終盤を迎えており、優勝の行方が非常に気になるところではあるが、その一方で別の争いも瀬戸際を迎えつつある。残留争いだ。

 昨年のDFセルジーニョ ( サンカエターノ ) が試合中に心臓発作を起こして突然死に至る事故や、過剰な過密日程を理由に、CBF ( ブラジルサッカー連盟 ) はブラジル全国選手権のチーム数を今季24から22に削減。そして、来季は20チームにまで削減することが決まっている。2部にあたるセリエBから2チームが昇格するため、2部へと降格するセリエAのクラブは4チームとなる。つまり、今季の最終順位が19位以下のクラブは、無条件で2部への降格を余儀なくされるのである。

 そんな2部降格を阻止せんと、現在下位に低迷する各クラブは試行錯誤を繰り返しながら必死で1部残留への道を切り開こうとしている。ペリクレス・シャムスカ ( 現大分トリニータ監督 ) をボタフォゴに奪われたサンカエターノは、名将レビル・クウピを解任後、第26節からジャイル・ピセルニ監督に一任して残留を狙っている。しかし、サンカエターノのような傾向は稀で、下位に低迷する多くのクラブでは、監督を代えることで巻き返しを図るつもりのようだ。

 まず、FWマルケス、MFウェズレイら元名古屋グランパス所属の選手を抱える名門アトレチコ・ミネイロは、ここ7試合勝てていないマルコ・アウレーリオ監督が自ら辞意を表明。チームもこれを受け入れたようで、後釜探しに躍起になっている。彼らの場合、名将チッチ ( 昨年のコリンチャンス監督 ) を更迭したことを後悔しているかどうかが気になるところだ。
 昨年サンパウロで実績を残したクッカ監督を招聘したパラナー州の名門コリチーバも、降格の危機を受けて同監督を更迭。ロリ・サンドリ ( 元パラナー監督 ) 、アレシャンドレ・ガロ ( 元サントス監督 ) との噂も上がったが、クッカ氏の後任にはマルシオ・アラウージョ氏が決まった。
 また、昇格組のうち首都ブラジリアに本拠を置くブラジリエンセも、低迷を理由にジョエウ・サンターナ監督を更迭。後釜には、理不尽な理由でコリンチャンスから解任させられたマルシオ・ビッテンコウルチ監督の就任が決まった。
 また、そのブラジリエンセに追い出された当のジョエウ・サンターナ氏は、かつて自らが率いていた名門フラメンゴの新監督としてすぐさま就任。昨年に続いて今年も残留争いを強いられている名門中の名門に、同氏は3度目の就任を果たした。

 ちなみに昨年の今頃は、MFホナウジーニョ・ガウーショ ( バルセロナ / ブラジル代表 ) の出身クラブでもある名門グレーミオが早々と2部降格の憂き目に遭い、その後まもなくグアラニーも降格するなど、2部落ちのクラブがいくつか決定していた。しかし、今季の残留争いは最下位アトレチコ・ミネイロを除いたクラブの勝ち点差にさほど開きがなく、狭い勝ち点差の中でひしめきあう混戦の様相を呈している。
 アトレチコ・ミネイロ、フラメンゴ、コリチーバ、ブラジリエンセと、ここにきて監督の交代が目立つ下位のクラブたち。この人事がどう結果に表れるのか。我々は、12月5日にその結末を目の当たりにする。

 写真; ブラジリエンセ更迭直後、フラメンゴの監督に就任したジョエウ・サンターナ氏。

ブログサイトマップ