ここは、南米サッカーサイトです。   ブログサイトマップ

Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

二日酔いならぬ「三日酔い」? ジエーゴ・タルデッリ、泥酔で来日に赤信号。
泥酔したFWジエーゴ・タルデッリに、サンパウロが2軍降格の厳罰を科す。

 栄えある第1回世界クラブ選手権に、南米代表として参戦する予定のサンパウロ。それを約1ヵ月半後に控えたこの時期、チーム内で滑稽な騒動が起きた。先のワールドユースオランダ大会でも活躍したサンパウロのFWジエーゴ・タルデッリが、泥酔して翌日の練習を欠場。この行動を重くみたクラブ首脳陣は、FWジエーゴ・タルデッリを2軍に降格させたのである。

 時は10月22日深夜、サンパウロ市内で友人たちと飲みに出かけたFWジエーゴ・タルデッリが、大量の飲酒によって泥酔状態に陥った。自分で歩くこともできないほど酔いつぶれた彼は、救急車で病院に運び込まれ、翌23日の練習を欠場。欠場した理由が前日の飲酒にあったことを知ったクラブの首脳陣によってトップチームから除外されたという。
 パウロ・アウトゥオーリ監督曰く、「お酒を飲むなとは言わないし、次の日が休みなら好きにしてもいい。だが、翌日に練習があるのに泥酔する選手を見過ごすわけにはいかない」とのこと。かくして、FWジエーゴ・タルデッリのサテライト行きが決定したのであった。

 当のジエーゴ・タルデッリ本人も当初は反省の色を見せていた。だが、24日になると「ビールを少し飲んだだけで、泥酔してはいない」と反論し、2軍降格の処分は不当だと主張しはじめた。病院での検査結果によれば、ジエーゴ・タルデッリの血中アルコール濃度は0.1%。この数値は「ほろ酔い」レベルであり、彼はこの結果を公表して反論に出た。しかし、首脳陣は一様に彼の主張を無視。主張を聞いてもらえないジエーゴ・タルデッリは、「1軍に戻してくれないなら移籍する」と言い始めた。

 ところが、25日には前日の主張を自ら取り消して「1軍に戻りたい」との要望をクラブに伝えた。ジエーゴ・タルデッリ曰く、「移籍したいという気持ちよりも、12月に日本で開催される世界クラブ選手権に出場したい気持ちのほうが強い」とのこと。しかし一時的に放った“移籍志願発言”に堪忍袋の緒が切れたパウロ・アウトゥオーリ監督は、「ジエーゴを1軍に戻すつもりはない」と冷たく切り捨てた。ジエーゴ・タルデッリの1軍復帰は、現状ではかなり難しいようだ。

 サンパウロのお家事情は決して楽とは言えない。FWルイゾン ( 元ブラジル代表 ) を放出し、FWグラフィッチ ( ブラジル代表候補 ) も骨折で長期離脱中。クリスチャン、チアーゴ・ヒベイロなどの若手フォワードはまだ主力と呼べるレベルにはなく、事実上使える前線はFWマルシオ・アモローゾ ( 元ヴェルディ川崎 ) のみ。ここでジエーゴ・タルデッリの1軍復帰がないようだと、サンパウロは層の薄いチーム編成で世界クラブ選手権に臨まなければならなくなる。

 歩行もままならず救急車沙汰になったことを考えると、どうやら相当酒に弱い体質のジエーゴ・タルデッリ。アルコールの残り香か、三日の時をまたいで繰り広げられた珍騒動の結末は…? 「酒に呑まれたゴールハンター」の1軍復帰はあるのか? そして、サンパウロは彼の日本行きを許可するのだろうか?

 写真; 泥酔して翌日の練習に参加しなかったFWジエーゴ・タルデッリ ( サンパウロ ) 。サンパウロが科した処分は、予想以上に重かった。

ブログサイトマップ