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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

終わりなき暴動。アナクレット・カンパネーラでサンチスタ暴れる。
インテルナシナウ戦大敗の直後、バス目がけて卵やビールを投げつけたサンチスタ

 ブラジル全国選手権第38節 サントス×インテルナシオナウ 戦の試合終了後、サンパウロ州サンカエターノにあるエスタジオ・アナクレット・カンパネーラで再びサンチスタ ( サントスのサポーター ) が暴動を起こした。前節の対コリンチャンス戦でも試合後に暴動を起こしたサンチスタの怒りは、日に日に増幅し、そして過熱の一途をたどっている。

 暴動は、現地時刻で11月13日の20時過ぎに起こった。0-4 と成す術なくインテルナシオナウに完敗したサントスは、この敗戦で来年のリベルタドーレスに出場する権利を獲得できる可能性をほぼゼロにしてしまった。試合内容も全てにおいて最悪で、サントスのイレブンからは士気も感じられなかった。「これが昨年優勝したチームのするゲームか…」という憤りは膨らみつづけた。その1週間前にも 1-7 とコリンチャンスに敗れていたサントス。2節連続の大敗を受けて、サンチスタの堪忍袋の緒がついに切れてしまったのであった。

 20時10分頃、サントスのネウシーニョ監督を初め選手たちが乗るバスを取り囲んだ、総勢30名ほどのサンチスタがバスに向かって一斉に物を投げつけた。投げつけられたのは、生卵数十個に瓶ビール数十本。被害を受けたバスのフロントガラスからは、卵とビールの混ざった異様な悪臭が漂っていた。
 サンチスタの暴動はさらにエスカレートし、8人ほどが一度退場したアナクレット・カンパネーラに再び入りこみ、壁などにスプレーを吹きつけるなどの行為に走り出した。彼らの暴走は軍警察の憲兵隊によって取り押さえられ、署に連行されて、暴動はようやく沈静化した。

 調べに対して彼らは「 ( サントスの会長 ) マルセーロ・テイシェイラに会わせろ」と、クラブへの不満をぶちまけているという。
 サントスは、年末のMFプレット・カーザグランジ ( ⇒フルミネンセ ) 放出を皮切りに、MFエラーノ ( ⇒シャフタール・ドネツク ) 、DFレオ ( ⇒ベンフィカ ) 、FWデイビッジ ( ⇒スポルティング・リスボン ) 、そしてFWホビーニョ ( ⇒レアル・マドリー ) と主力を次々に放出。そしてその穴を、FWルイゾン、FWクラウジオ・ピッチブウ、MFジオバンニらで埋めようとして失敗。リーグ連覇はおろか、リベルタドーレス出場権までをも失った。今年のサントスがここまで衰退した原因は、選手たちではなくクラブを経営する側の首脳陣にあると見るのが妥当ではある。しかし、その責任をとる日がいつになるのかは不明だ。そこが明確になるまで、サンチスタの怒りはおさまりそうにないだろう。

 写真; サントス×インテルナシオナウ戦の試合終了後、アナクレット・カンパネーラ ( サンカエターノ ) の前で、卵やビールまみれになったサントスのバス。

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