Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜 名実ともに逆転。サントスの黄金期、ここに終焉。
第38節 サントス 0-4 インテルナシオナウ
ブラジル全国選手権は、11月12〜13日に第38節が行われた。サンパウロ州サンカエターノのエスタジオ・アナクレット・カンパネーラで行われた サントス×インテルナシオナウ は、優勝を狙うインテルナシオナウが快勝。昨年の優勝チームであるサントスは、赤っ恥をかかされた。 試合は、両者の勢いの差が如実に現れる展開になった。前半27分、GKマウロ ( サントス ) がボールの処理を誤ったところに、オーバラップしていたDFアレックスがゴールを決めて先制したインテルナシオナウは、37分にはFWハファエウ・ソービスが倒されて得たPKを再びDFアレックスが決め、2点差で前半を折り返した。後半になってもインテルナシオナウの勢いは留まることを知らず、71分にDFセアラーのロングフィードを受けたFWハファエウ・ソービスがフリーの状態で豪快に蹴りこみ、3点目。さらには後半ロスタイムにも、FWイアルレイのパスを再びFWハファエウ・ソービスがゴールに結びつけて勝負あり。相手に付け入る隙も与えなかったインテルナシオナウが快勝した。 サントスは、先のコリンチャンス戦でのサポーターの暴動によって、ホームゲーム3試合をビラ・ベウミーロで行うことを禁ずる処分を受けていた。そのためこの試合は、サンカエターノのホームであるアナクレット・カンパネーラで行われた。しかも、ブラジル代表の親善試合と時期が重なり、攻守の要でもあるMFヒカルジーニョをセレソンに持っていかれたりと、この日のサントスは決して100%の状態にはなかった。 とはいえ、いくら言い訳を述べれど、昨年は優勝していたわけであり、サンチスタ ( サントスのサポーター ) からの反感は必至と思われる。この日の大敗で8位まで順位を下げ、残り4試合で4位ゴイアスとの勝ち点差は12。リベルタドーレスの出場権獲得も絶望的になった。MFジエーゴ ( 現FCポルト ) 、MFヘナット ( 現セビージャ ) らを擁した2002年の優勝から、2位 ( 2003年 ) 、優勝 ( 2004年 ) と3年間続いたサントスの黄金期は、この日の大敗を以って“終焉”とみていいだろう。 対するインテルナシオナウは、昨年のスダメリカーナ・ベスト4の実績で自信をつけて今季のブラジレイロンに臨み、現在2位と優勝の望みもまだ残されている。今やエースとして欠かせないFWハファエウ・ソービスが台頭した2003年頃から、チームは急速に力をつけてきた。同郷のグレーミオ、ジュベントゥージを超え、ヒオ・グランジ・ド・スウ州では最強のクラブへと成長。名将ムリシ・ハマーリョの株は日に日に上昇しており、FWハファエウ・ソービス、FWフェルナンドン、MFペルジゴンら主力には、欧州のスカウトマンも興味を示しているとのこと。今やブラジレイロンでも名実ともに昨年王者をも上回ったインテルナシオナウ。残り4試合で首位との勝ち点差は6。わずかな希望を胸に、彼らはコリンチャンスを追いかける。 その他の試合では、4位ゴイアスが 4-2 でアトレチコ・パラナエンセを退けて、4位をキープ。コリンチャンスはコリチーバを下して首位を独走中だ。クラシコ・パウリスタの パウメイラス×サンパウロ では、パウメイラスが 2-1 でサンパウロから勝利した。また、FWホマーリオの活躍で同郷の3位フルミネンセを粉砕したバスコ・ダ・ガマは、1部残留の可能性がより高まった。そして、負ければ2部降格に王手のかかるところだったアトレチコ・ミネイロは、アウェイで貴重な勝利を飾っている。上位争い、降格争いともに、これから熱を帯びてきそうだ。 写真; 前半で2点を叩き出し、バク中して喜ぶDFアレックス ( インテルナシオナウ ) 。
|