Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜 首位コリンチャンス、PKを献上して自滅。ケリーの2発でクルゼイロ辛勝。
第36節 クルゼイロ 2-1 コリンチャンス
ブラジル全国選手権は、11月1〜3日に第36節が行われた。ベロ・オリゾンチのミネイロンで行われた クルゼイロ×コリンチャンス は、元FC東京のMFケリーの2ゴールでクルゼイロが首位コリンチャンスから勝ち点3を獲得した。 試合は、実力が拮抗する好試合になった。序盤、左に流れたFWジエーゴ ( クルゼイロ ) がドリブル突破からクロスをあげる最初のチャンスを演出したが、コリンチャンスもFWニウマールがドリブルで攻めあがり、決定的な場面を何度か作った。試合が動いたのは41分。MFウェンデウ ( コリンチャンス ) がペナルティエリア内でFWジエーゴの腕を掴んでプレイをさえぎったとして、クルゼイロがPKを獲得。これをMFケリーが冷静に決めて、ホームのクルゼイロが先制した。 だが、後半の開始早々にコリンチャンスが同点に追いついた。MFファブリッシオのパスを受けたFWニウマールが体を反転して巧みにシュートを放ち、ゴールに突き刺した。その後しばらく 1-1 の状態が続き、引き分けかに思われた試合を動かしたのはPKだった。FWジエーゴのあげたボールを、ペナルティエリア内でMFファブリッシオが故意に触ったとしてクルゼイロにPKが与えられた。これをMFケリーが再び押し込み、2-1 でクルゼイロが首位を退けた。 クルゼイロは、昨年の不調から脱却し、今年は勝つべき試合で勝ってきた。7月に得点源だったFWフレッジをリヨン ( フランス ) に放出した直後こそ調子を崩したが、FWジエーゴという新たな若手の台頭によって調子を取り戻した。この日行われた首位との決戦で勝てたことによって、リベルタドーレス出場圏内の順位にも可能性が出てきた。「取れる勝ち点は確実にとっていきたい」 とパウロ・セーザル・グスモン監督が語るように、順位的に上下のクラブとの勝ち点差は詰まっており、シーズン終了まで気の抜けない日が続くのは間違いない。 そして、優勝するまで気の抜けない日が続くであろうコリンチャンスは、ここにきて重要な勝ち点を取りこぼした。前節の試合中に負傷し途中退場したMFホージェルは、今シーズン絶望と公表。この日からのコリンチャンスは中盤のダイナモを欠いた状態で戦わなければならなくなった。MFウーゴ ( 元東京ヴェルディ1969 ) ではMFホージェル不在の穴を埋めるには至らず、中盤が間延びしたこの日のコリンチャンス。優勝に最も近いと評されている彼らも、そう簡単には優勝できないのではないか。優勝争いは、シーズン終盤までもつれこみそうだ。
写真右上; 決勝点の直後、抱き合って喜ぶクルゼイロのイレブン。
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