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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

前代未聞の八百長疑惑が発覚! 複数の審判が関与し、逮捕者続出か?!
ブラジルサッカー界に八百長疑惑が発覚、連邦警察が徹底的な捜索を始める。

 南米サッカー界に一大事件が発覚。今年複数の試合で主審を務めているエジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ氏が、八百長試合を行ったとしてブラジル連邦警察に逮捕された。同容疑者以外にも複数の審判員が八百長に関与しているとの疑いも浮上。事件の発覚は、ブラジル全国選手権の今後にも大きな影響を及ぼしそうだ。

 エジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ容疑者は、サンパウロ州出身のブラジル人で、主審としてのデビューは1990年にまでさかのぼる。1999年に FIFA ( 国際サッカー連盟 ) から正式に国際審判としての資格を与えられた同氏は、2000年のコッパ・リベルタドーレス準決勝「コリンチャンス×パウメイラス」の試合で主審を務めた。以後、サンパウロ州選手権を中心に、ブラジル全国選手権、リベルタドーレス、スダメリカーナ、ワールドカップ南米予選と南米の主要試合を複数任されてきた過去をもつ。

 そのエジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ容疑者に違法賭博関係者との関与の疑いが浮上したため、今回の逮捕に至ったという。すでに逮捕されて取り調べを受けている賭博関係者のナジビ・ファヤッド容疑者によれば、エジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ容疑者がフィヤッド容疑者に八百長の話をもちかけたことが判明。さらに、エジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ容疑者は、八百長の1試合ごとにフィヤッド容疑者から約1万レアル ( 日本円にして約50万円 ) を受け取っていたことも判明した。
 ちなみに、そのフィヤッド容疑者は、同審判の約束された八百長を利用してWEB上の違法賭博サイトで荒稼ぎをしていたとされ、そこで得た泡銭の一部を“報酬”と称してエジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ容疑者に渡していたことも明らかになっている。

 エジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ容疑者は、今年のブラジル全国選手権ではすでに11試合で主審を務めており、今後の捜査の行方次第では同氏が笛を吹いた全試合が無効となる可能性も出てきた。さらには、昨年のコッパ・リベルタドーレスやブラジル全国選手権でも八百長が行われていた可能性も浮上している。同容疑者は近々 STJD ( ブラジル上級スポーツ裁判所 ) で裁判にかけられることが決定。また、今回の逮捕劇を受け FIFA ( 国際サッカー連盟 ) は、同容疑者の審判資格を剥奪する処分を正式に決定した。

 そして、八百長に関与した審判は同容疑者だけにあらず。ブラジル連邦警察はパウロ・ジョゼ・ダネウトン氏の逮捕状も発行。日本時間で本日中にも逮捕される模様だという。他にも複数の審判が八百長に関与した疑いが強く、連邦警察は今後も捜査の手を拡大していくようだ。この前代未聞のスキャンダルを知った CBF ( ブラジルサッカー協会 ) や CONMEBOL ( 南米サッカー連盟 ) も関与した審判らに何らかの処分を検討しているらしく、いずれにせよこの一連の騒動が南米サッカー界に暗い影を落とすことになるのは、間違いなさそうである。

 写真右上; 複数の試合で八百長を行ったとしてブラジル連邦警察に逮捕された元国際審判員のエジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ容疑者。
 写真左下; 今年のブラジル全国選手権第24節「サンパウロ×コリンチャンス」の試合で、88分に認められたFWアモローゾの決勝ゴールにも、八百長の疑いがかけられている。ちなみにこの日、テベスはエジウソン・ペレイラ・ジ・カルバーリョ容疑者から差別発言を受け、コリンチャンスは 2-3 でサンパウロに屈した。

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