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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

英断か?失策か? サントス、ガロ監督を更迭してネウシーニョを招聘。
サントスの監督交代劇について

 ブラジル全国選手権で連覇を狙うサントスが、大胆な監督人事に踏み切った。州選手権の途中からチームを引っ張ってきたガロ監督を更迭し、ネウシーニョ氏を新監督に招聘した。結果を残している監督をシーズン途中に切り替えたサントスの今回の行動については、周囲から様々な意見が飛び交っているらしい。

 ネルシーニョこと、ネウソン・バチスタ・ジュニオール氏は1950年生まれの55歳。1985年にインテルナシオナウで監督業をスタートすると、1990年にはブラジル全国選手権でコリンチャンスを優勝に導き、1994年にはヴェルディ川崎をJリーグ年間優勝に導き、さらには1997年にクルゼイロをリベルタドーレス優勝に導いてきた。ブラジル国内はもとより、日本でも非常に評価の高い監督だ。サントスの首脳陣も、ネウシーニョの手腕がガロ監督のそれを上回ると判断したのだろう。

 昨年末にバンデルレイ・ルシェンブルゴ監督に電撃辞任されたサントスは、後任にオズワウド・ジ・アウバーレス氏を迎え入れたが、結果を残せず更迭。その後任に抜擢されたのがガロ監督だった。同監督は、州選手権で3位につけ、そしてブラジル全国選手権でも第28節終了現在で5位と、充分な結果を残した。全国選手権でのサントスの戦績は、13勝8分7敗。首位インテルナシオナウの戦績が15勝6分7敗であることを見れば、決して更迭に相当するものではなかったことがわかる。

 ところが、サントスの首脳陣は何を思ったのか、成績不振で名古屋グランパスに解任されたネウシーニョ氏を新監督に招聘し、ガロ監督の首を突然切り落とした。この突然の更迭についてはガロ氏本人も納得がいかないようで、 「ネウシーニョは素晴らしい監督だが、私も私なりに監督としてそれなりの結果は残してきた。それなのに、なぜ更迭されなければならないんだ」 と、サントスの一方的なやり方に対して強い憤りを覚えているという。また、サントスのサポーターからも今回の監督交代について「理解できない」という声がちらほらあがっているとのこと。

 果たして、この人事はサントスに栄光をもたらすのか。それとも、失敗に終わるのか。

 写真右上; 名古屋グランパス契約解除の直後にサントスからお声がかかったネウシーニョ監督。写真は、昨年のJリーグでの様子。
 写真左下; サントスから一方的に三行半をつきつけられて、怒り心頭のガロ元監督。

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