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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

いまや風前の灯… コリンチャンス、MSI と決別?
MSI と コリンチャンス、対談次第でスポンサー契約も解消の可能性。

 昨年末にコリンチャンスのメインスポンサーになったロンドンの会社 MSI が、コリンチャンスとの関係を終わらせようとしている。「南米の銀河系軍団」を創設した大企業との関係は、本当にブラジルを離れるのだろうか。

 MSI は、同社南米支部をサンパウロ州に置くと、同州の雄コリンチャンスを昨年末に買収。大成功を遂げたチェルシーのロマン・アブラモヴィッチ氏に追いつけ追い越せとばかりに、実力肌の選手を次々に獲得した。FWカルロス・テベス ( アルゼンチン代表 ) の獲得に始まった同社によるコリンチャンス大改造計画は、相次ぐ主力放出で低迷したコリンチャンスに復活の糸口を与えるきっかけをつくった。コリンチャンス幹部もまた、MSI のビッグマネーに感謝しているものだと思われた。しかし、実情は違っていた。

 キア氏ら MSI の幹部は、選手獲得や試合結果などについてもしばしば言及することが多かったらしく,、コリンチャンス側は彼らの言動について決してよくは思っていなかったらしい。先の首位陥落を受け、 MSI がメディアを通じてコリンチャンス批判を展開したことから、コリンチャンス側の我慢も限界を超えてしまったようで、今回の「決別騒動」に発展したのだという。
 この火曜日からは、MSIのキア氏、コリンチャンス副会長ネッシ・クリー氏に加えて、同資本の鍵を握るヘナット・ドゥラッチ氏とが、フランクフルト ( ドイツ ) に集って「 MSI のコリンチャンス10年協定」について話し合う『会合』が始まっている。結論はまだ出ていないようだが、MSI がコリンチャンスから離れていく可能性もゼロではない。

 クラブを買収して多額の投資をするクラブは、何もコリンチャンスに限ったことではない。米国人投資家のマルコム・グレイザー氏に買収されたマンチェスター・ユナイテッドもまた然りだ。しかし、皮肉なことに、誰かが買収したところで事がうまく運ばないのがスポーツというものである。ロマン・アブラモヴィッチ氏に買収されて優勝したチェルシーの一件は、きわめて例外な事例に過ぎない。

 テベスを獲り、バグネール・ラブを狙い、ホージェルやグスターボ・ネーリ、ニウマールまで獲得したコリンチャンスが強くなったのは、誰の目にも明らかだ。しかし、カネが全てでないのもまた、フットボールである。コリンチャンスは、インテルやレアル・マドリー、そして読売巨人軍らと同じ轍を踏み、ここから失速してしまうのだろうか。

 写真; MSI のコリンチャンス大改造計画の栄えある第1弾として、白羽の矢を当てられたFWテベス ( アルゼンチン代表 ) も、時折「ブエノスアイレスに戻りたい」と口にすることがあるという。

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