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Selección de Argentina 〜アルゼンチン代表〜

カンビアッソを弄んだドイツ人主審、今度はルチョ&メッシーに…?
国際親善試合 ハンガリー 1-2 アルゼンチン

 2005年8月17日、W杯予選が行われない各地域ではそれぞれ国際親善試合が行われた。ハンガリーの首都ブダペストのフェレンク・プスカスで行われた ハンガリー×アルゼンチン は、DFガブリエル・エインセ ( マンチェスター・ユナイテッド ) の決勝点を守りきったアルゼンチンが、敵地で勝利をおさめた。

 試合は、ドイツ人主審マルクス・メルクの独断により、狂った。11分にFWエルナン・クレスポが鋭いシュートを放って自分たちのリズムをつくると、18分にはMFアンドレス・ダレッサンドロのスルーパスにDFファン・パブロ・ソリンが受けて左サイドを突破、ゴール前にクロスを供給した。これにMFマキシミリアーノ・ロドリゲスが合わせ、アルゼンチンが先制点をマークした。しかし、FWサンドル・トルゲーレが同点弾を決めて29分にハンガリーが同点に追いつくと、そこから試合は徐々に荒れ始めた。
 同点に追いつかれたことで攻勢に出たアルゼンチンは、MFダレッサンドロのスルーパスに反応したMFルイス・ゴンサーレスが、最終ラインの裏に飛び出してシュート。ボールはGKガボル・キラリー ( ハンガリー ) の脇を抜けてゴールネットを揺らした。だが、マルクス・メルク主審は、このシーンでパスを受けたMFルイス・ゴンサーレスがオフサイドだったとして、ゴールを取り消したのである。ちなみに、直後に流れたリプレイには、オフサイドの痕跡はどこにもなかった。ルチョのゴールが認められないまま、試合は 1-1 でハーフタイムを迎えた。

 後半に入ると、ハンガリーはDFスカローニとGKフランコの間のスペースを突く攻撃で揺さぶりをかけた。だが、次の1点はアルゼンチンがマークした。61分、左コーナーキックを得たアルゼンチンは、MFダレッサンドロの蹴ったボールにDFガブリエル・エインセがうまく合わせて追加点をあげた。今年4月のジュゼッペ・メアッツァではMFカンビアッソのゴールを認めなかったマルクス・メルク氏だったが、エインセのゴールは素直に認めた。
 試合はそのまま進んでアルゼンチンが 2-1 で勝利を飾ったが、マルクス・メルク氏が主審を務めたこの試合は一筋縄では終わらず、67分に波乱が起こった。危険なタックルを受けて相手ともみ合いになったFWリオネル・メッシーが、相手の顔面にラリアットを食らわせたとして一発レッドの退場処分を受けた。66分に投入されたばかりのFWメッシーの出場時間は、わずか1分だった。だが実は、メッシーの腕は相手の顔面には当たっておらず、この判定も退場に相当するほどの暴力ではなかったことが、FWクレスポらの証言で明らかになった。
 試合後、現地に駆けつけたアルゼンチンのサポーターが主審にブーイングを浴びせたことは、言うまでもない。UEFAチャンピオンズリーグでも致命的なミスジャッジを犯してインテリスタを怒らせた過去をもつマルクス・メルク氏に対する世間の反応は、以前にも増して冷たくなった。

 アルゼンチンは、苦しみながらもなんとか勝利をもぎとった。ブラジルで全治6週間の負傷を負ったMFハビエル・マスチェラーノ ( コリンチャンス ) を欠いた布陣を強いられたが、MFルーカス・ベルナルディが見事にその代役を果たした。攻守の要であるマスチェラーノの不在も苦にせず結果を残せるあたりには、アルゼンチンの層の厚さをうかがい知ることができる。
 今現在、南米では唯一ドイツへの切符を手に入れているアルゼンチンは、これまでのW杯予選では起用に恵まれなかった選手を多用。MFダレッサンドロ ( ボルフスブルク ) を初め、FWリサンドロ・ロペス ( FCポルト ) など若手に出場機会を与えている。そして彼らは、主力に劣らない活躍をみせた。
 ペッケルマン流の采配で、競争意識がより一層強くなったアルゼンチン。来年、ドイツでは誰がピッチに立つのか。想像しただけでも、楽しみである。

 写真; 18分に先制となるゴールをマークしたMFマキシミリアーノ・ロドリゲス ( アルゼンチン ) 。


国際親善試合 2005   (17/8/2005)
ハンガリー 1-2 アルゼンチン
ガボル・キラリー GK レオナルド・フランコ
ラスツィオ・ボドナール
ローランド・ジュアッス
ラッシオ・エーゲル
ペーテル・アルモシ
DF リオネル・スカローニ
ロベルト・アジャラ
ガブリエル・エインセ
ファン・パブロ・ソリン
ザボルクス・ウスッティ
アコス・ターカクス
ゾルタン・ボール
ノルベルト・トス
MF ルイス・ゴンサーレス
( パブロ・サバレータ )
ルーカス・ベルナルディ
マキシミリアーノ・ロドリゲス
アンドレス・ダレッサンドロ
( マリオ・サンターナ )
ゾルタン・ゲーラ
サンドル・トルゲーレ
FW リサンドロ・ロペス
( リオネル・メッシー )
エルナン・クレスポ
サンドル・トルゲーレ 29 ゴール 18 マキシミリアーノ・ロドリゲス
61 ガブリエル・エインセ 
レッド
カード
リオネル・メッシー
主審; マルクス・メルク ( ドイツ )
スタジアム; フェレンク・プスカス ( ブダペスト / ハンガリー )
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