MSI のコリンチャンス大改造計画　第11弾？

　現在ブラジル全国選手権で首位を快走しているコリンチャンスのメイン・スポンサー MSI が、FWニウマール ( 元U-20ブラジル代表 ) の所属するリヨン ( フランス ) にオファーを出したことがわかった。FWバグネール・ラブ ( CSKAモスクワ ) を諦めた直後に出されたこのオファー。 MSI の野望はとどまるところを知らない。

　MSI は、今年も明けて早々からずっとFWバルネール・ラブの獲得に向けて動いてきた。そして契約寸前までこぎつけながら、CSKA モスクワのオーナーでもあるロマン・アブラモヴィッチ氏の一言で不意に移籍を取り消されるなど苦い思いをしてきたコリンチャンス。MSI はその後も諦めずに交渉を続けてきたが、ここにきて CSKAモスクワが放出しない意向を断言したため、半年以上の年月を経て、MSI は獲得のための交渉を続けてきた。だが、ついにバグネール・ラブを諦めた。バグネール・ラブ本人も「寒いロシアよりもブラジルのほうが好き。ブラジルでプレーしたい」と話していただけに、獲得できなかったのは相当悔しかったようだ。そこで、MSI が彼の代わりに狙いを定めたのが、現在フランスで活躍中のFWニウマール ( リヨン ) だった。

　ニウマールは、1984年生まれの21歳。U-20 ブラジル代表などの国際経験も豊富な点取り屋である。ヒオ・グランジ・ド・スウ州のインテルナシオナウで才能を開花させると、2004年のシーズン途中でリヨン ( フランス ) にレンタル移籍を果たした。そのリヨンでも、UEFA チャンピオンズリーグで活躍するなど、スーパーサブとして類稀な才能の片鱗を披露しており、今や欧州サッカー界でも知る人ぞ知る選手になっている。そのアイドル性溢れる可愛らしいルックスから、女性ファンからの支持も強い選手だ。

　当のニウマールは、コリンチャンスについて「ブラジルでも由緒あるクラブで、しかもテベスやマスチェラーノ、さらにカルロス・アウベルトら実力者が揃うビッグクラブだから、もしコリンチャンスの一員になれたら素直に嬉しいよ」と、移籍に対して前向きともとれる発言をしている。

　ニウマールの代理人であるマルセーロ・ジジャン氏も、ニウマールの所有権が現在もインテルナシオナウにあることから現在はブラジルに滞在中。しかし、すでにフランスに渡ってリヨンと直接交渉を開始しているらしく、金額や条件次第ではニウマールの獲得が現実味を帯びてくるかもしれない。

　かくして、 MSI はインテルナシオナウからニウマールを奪い取ることができるのだろうか。

　写真；　MFジュニーニョ・ペルナンブカーノ ( ブラジル代表 ) とともにリヨンで活躍中のFWニウマール。