Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜 実力派同士の熱戦はエンパテ。パウメイラスは引き続き無敗記録を継続中。
第21節 フルミネンセ 2-2 パウメイラス
ブラジル全国選手権は、8月20〜21日に第21節が行われた。リオ・デ・ジャネイロ州ボウタ・ヘドンダのエスタジオ・ハウリーニョ・オリベイラで行われた フルミネンセ×パウメイラス は、終盤フルミネンセの厚い攻撃をしのいだパウメイラスがかろうじて敗北を逃れた。
試合は、8分にMFフェリッピ ( 元ブラジル代表 ) がきわどいシュートを放つなど、フルミネンセ有利で動き始めた。この流れにのってフルミネンセが先制した。19分、ドリブルで攻め上がったMFフェリッピが、左サイドのスペースにスルーパスを送ると、そこに走り込んでいたDFガブリエウが左足を振りぬいた。ボールは途中でバウンドが変わり、GKセルジオ ( パウメイラス ) の脇をすり抜け、ゴールマウスに吸い込まれた。 レオン率いる無敗のパウメイラスから先制したことで、主導権はフルミネンセが握るかに思われたが、フルミネンセのリードは6分しかもたなかった。25分、セットプレーでDFガマーラ ( パウメイラス ) が相手選手につかまれたとして、パウメイラスがPKを獲得。これをMFマルシーニョが冷静に決めて、試合は同点になった。 後半早々、攻勢にでたのはパウメイラスだった。49分、中央でボールを受けたMFジュニーニョ・パウリスタ ( 元ブラジル代表 ) がミドルレンジからのシュートを決めて、パウメイラスは逆転に成功した。 しかし、勢いに差こそあれど、開幕から常に上位をキープしてきたフルミネンセの実力が、ここから発揮された。アベル・ブラーガ監督は、DFクルスを下げてMFベトを投入。すると、そのMFベトが右サイドを突破してゴール前にクロスを供給。これをFWレアンドロが合わせて、71分にフルミネンセが同点に追いついた。その後はフルミネンセがFWトゥッタのシュートなどで積極的に3点目を狙いに行ったが、2-2 でタイムアップ。両者は、勝ち点1を分け合う結果に終わった。 フルミネンセは、この日は一時逆転を許したが、終盤には自分たちのリズムで攻撃を展開していた。それだけに勝ちきれなかったのが悔やまれるところであろう。だが、FWペトコヴィッチの加入に加えて、STJD ( ブラジル最高スポーツ裁判所 ) から4ヶ月の出場停止処分を受けて謹慎していたMFフェリッピが戦列に復帰するなど、最近は明るい話題の多いフルミネンセ。首位との勝ち点差も4と接近しており、今季は調子良く前半戦を乗り越えた。今年のフルミネンセには期待が持てそうだ。 対するパウメイラスは、MFマルシーニョ、MFジュニーニョ・パウリスタと両天才がそれぞれゴールをあげるなど、内容は決して悪くはなかった。こちらも勝てたはずの試合を勝ちきれない結果に終わったが、それでも負けなかった。これでエメルソン・レオン就任後「9戦無敗」のパウメイラス、着実に勝ち点を積み上げており、彼らの優勝戦線参入も時間の問題になってきた。
写真右上; 19分、先制点をあげピッチ上で吠えるDFガブリエウ ( フルミネンセ ) 。守備要員ながら、チーム1の得点をマークしている。
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