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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

今季4度目の対戦となった激闘のクラシコ。パウメイラス、執念の勝ち点1。
第17節 サンパウロ 3-3 パウメイラス

 ブラジル全国選手権は、8月3〜4日に第17節が行われた。サンパウロのモルンビーで行われた「クラシコ・パウリスタ」 サンパウロ×パウメイラス は、パウメイラスが残り7分で同点に追いつき、敗色濃厚だった試合で勝ち点1を拾った。

 サンパウロ州選手権、リベルタドーレスに続いて早くも今季4度目の対戦となった同対戦は、両者の意地が衝突する激闘になった。序盤から攻勢に出たサンパウロは幾度となく決定機をつくるなど、試合をリードした。33分にコーナーキックのルーズボールをFWアモローゾが押し込んで先制したサンパウロは、1分後にもMFソウザのクロスに再びFWアモローゾが合わせて、2-0 とリードを広げた。さらに42分には、DFガマーラ ( パウメイラス ) のミスでボールを奪ったMFダニーロがゴールを決めて、パウメイラスを突き放した。
 この時点ですでに勝負あったかに思われたが、パウメイラスは終盤に勝負を賭けていた。前半ロスタイムにFWマルシーニョのゴールで1点を返したパウメイラスは、後半に入ると怒涛の攻撃を展開。そんな彼らの執念が形になったのは、83分を過ぎてからだった。最終ラインの裏に抜け出したFWジオイーノがゴールを決めて1点差とすると、88分には代わって入ったFWワルレイが、ゴール前で身体を滑らせてボールをゴールマウスに押し込んだ。
 3-0 の絶望的な状況を必死の執念で同点にしたパウメイラスが、サンパウロと勝ち点1を分け合う形で、クラシコに幕をおろした。

 サンパウロは、DFシシーニョを欠いていたため 3-6-1 の変則フォーメーションで試合に臨んだ。FWアモローゾの1トップはサンパウロにとって初の試みだったが、その彼が2ゴールと大活躍。今季はパウメイラスとの試合で3戦全勝と相性も抜群だったサンパウロ。前半の42分間で 3-0 とした時点で、サンパウロの勝利はほぼ間違いないと誰もが思った。それだけに、この引き分けはサンパウロにとっては勝ち点2を落としたも同然の結果である。

 対するパウメイラスには、3点差のビハインドを帳消しにした点で大きな勝ち点1を得ることができた。勝利を飾ることはできなかったが、終盤3トップにして畳みかけた勝負への執念は見事だった。パウメイラスに勝ち点1をもたらしたのは、他ならぬエメルソン・レオンだった。今年の州選手権でサンパウロを無敵軍団へと変貌させた名将は、パウメイラスでもその手腕をフルに発揮。同氏就任以降、2勝3分と成績も上々のパウメイラスもまた、エメルソン・レオンの手によって無敵のチームへと変貌を遂げてはじめた。

 その他の試合では、ボタフォゴをも下した絶好調パラナーが3位に急浮上。調子をあげてきたアトレチコ・パラナエンセは、ホームでゴイアスを下した。また、フルミネンセ×バスコ の「クラシコ」では、フルミネンセが逆転勝利を飾っている。

 写真右上; ピッチの端でも1対1の激しい攻防が繰り広げられたモルンビー。
 写真左下; 試合が引き分けに終わって考え込むパウメイラスのエメルソン・レオン監督。最良の結果こそ成らなかったが、彼は確実にチームを強くしている。

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