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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

終了間際に揺れた両エンドのゴールネット。頂上決戦はエンパテ。
第16節 ポンチ・プレッタ 1-1 インテルナシオナウ

 ブラジル全国選手権は、7月30〜31日に第16節が行われた。サンパウロ州カンピーナスのエスタジオ・モイセス・ルカレッリで行われた頂上決戦 ポンチ・プレッタ×インテルナシオナウ は、DFハファエウ・サントスが後半ロスタイムに執念の同点弾を決め、ポンチ・プレッタが敗色濃厚と思われた試合で勝ち点1をもぎとった。

 試合は、安定した守備力を誇り上位に君臨する者同士のハイレベルな攻防が繰り広げられた。ポンチ・プレッタはFWエバンドロ、FWカエーが、インテルナシオナウは、FWフェルナンドン ( ブラジル代表 ) 、FWハファエウ・ソービスがそれぞれゴールネットを脅かすなど、序盤から両者が先制点を狙って果敢に攻めに出た。だが、互いの安定した守備の前に、思うような結果に結びつけることはできなかった。
 後半、ポンチ・プレッタはFWイザイーアス、MFアンドレ・シウバを投入するなど選手交代で試合の流れを変えようと試みたが、効果は得られなかった。スコアボードも動かぬまま試合が終わりかけたが、終盤になって試合は動いた。89分、インテルナシオナウがPKを獲得すると、FWハファエウ・ソービスがゴール隅に蹴りこんでインテルナシオナウが先制した。タイムアップ直前のゴールに、誰もがインテルナシオナウの勝利を思った。
 しかし、敗色濃厚だったはずのポンチ・プレッタが、なんと後半ロスタイムに土壇場で同点劇を演出した。ゴール前にあがったクロスに、DFハファエウ・サントスが反応。頭で合わせたボールは、GKクレーメル ( インテルナシオナウ ) の手をすり抜けてゴールネットに吸い込まれた。奇跡の同点劇をみせたポンチ・プレッタが、負け試合を引き分けにもちこんだのであった。

 ポンチ・プレッタは第9節に首位に躍り出ると、周囲の予想を裏切って現在まで首位を堅守し続けてきた。この日は勝利こそ成らなかったが、2位コリンチャンス、4位ボタフォゴと上位がそれぞれ敗れたため順位に変動はなく、変わらず首位の座を維持している。先には“バドン”こと知将オズワウド・アウバーレス監督を東京ヴェルディに奪われたが、代わって就任したネネ・サンターナ監督もまたブラジルでは知られた名監督である。監督交代もそつなくこなした今のポンチ・プレッタに、さしたる欠陥は見当たらない。

 対するインテルナシオナウにも名将あり。昨年就任したムリシ・ハマーリョ監督は、堅実にチームを育ててきた。その結果、昨年のコッパ・スダメリカーナでベスト4の躍進を遂げたインテルナシオナウは、その好調を今年も維持できている。DFエジーニョ、MFジョルジ・ワグネール、MFチンガなど優れた選手が台頭してきた同クラブだが、何よりの原動力になっているのは、GKクレーメルとFWフェルナンドン、そしてFWハファエウ・ソービスの3人である。昨年はこの季節にFWニウマールを欧州に奪われた直後に失速してしまったが、大幅な主力放出の匂いがしない今年は昨年以上の好成績が期待できそうだ。

 その他の試合では、パイサンドゥとの乱打戦を制した最近好調のパラナーが勝ち点3を積み上げた。また、こちらも好調の4位ボタフォゴは 0-2 でフラメンゴに敗れた。一方で、リベルタドーレス優勝後、調子の上がらないサンパウロは、今節ジュベントゥージに 1-2 で惜敗している。また、豪快な逆転勝利で好調サンカエターノを下したバスコ・ダ・ガマが、最下位を脱している。

 写真; 後半ロスタイム、起死回生の同点ゴールを頭で決めたDFハファエウ・サントス ( 4番 / ポンチ・プレッタ / 写真左 ) 。

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