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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

ホビーニョ復活!ジオバンニ2ゴール! ビラ・ベウミーロの幸せな一日。
第16節 サントス 4-2 コリンチャンス

 ブラジル全国選手権は、7月30〜31日に第16節が行われた。サントスのビラ・ベウミーロで行われた「クラシコ・パウリスタ」 サントス×コリンチャンス は、MFジオバンニの2得点などでサントスが、2位コリンチャンスを粉砕した。

 レアル・マドリーへの入団が決まったはずのホビーニョが90分間のフル出場を果たした同試合は、質の高い素晴らしい内容のものになった。キックオフ直後、いきなりゴール前に攻めあがったサントスは、FWフロンティーニの放ったシュートのルーズボールを詰めていたFWジオバンニが押し込んで先制。公式記録では23秒という早業の先制弾だった。重要なクラシコで負けられないコリンチャンスは、その後FWテベスが何度もシュートを放つなど、積極果敢にゴールを狙いにいった。そんなコリンチャンスの姿勢が身を結んだのは33分。MFグスターボ・ネーリのパスを中央で受けたMFホージェルがミドルシュートを放つと、これがゴールネットに突き刺さりコリンチャンスが同点に追いついた。

 後半は勝利への意欲の差でサントスが上回った。48分に波状攻撃からMFボービオ、MFジオバンニ、FWホビーニョと立て続けにシュートを放った。ゴールは成らなかったが、後半は序盤からサントスの気迫がみなぎっていた。その気迫は54分に実を結んだ。FWジオバンニが鮮やかなプレイでペナルティエリア内に侵入すると、シュートフェイントを入れて中央にパス。これをMFヒカルジーニョが落ち着いてゴールマウスに沈め、再びリードを奪った。勢いにのったサントスは、60分にも再びFWジオバンニがこの日2点目となるゴールを決めてコリンチャンスを突き放した。サントスの攻撃は、もはや誰にも止められなかった。
 だが、2点のビハインドを背負ってもなお試合を諦めなかったコリンチャンスも、すぐさま反撃に出た。62分に攻め上がったFWジョのラストパスに反応したMFホジネイが、低い弾道の鋭いシュートを決め、再び1点差に詰め寄った。そんな一進一退の白熱した攻防に終止符を打ったのは、サントスだった。69分、MFヒカルジーニョのシュートは惜しくもGKKファービオ・コスタ ( コリンチャンス ) に弾かれたが、そこにDFウェンデウが詰めて追加点を奪取。これが決勝点となり、コリンチャンスの猛攻をしのいだサントスが大一番で勝利をおさめた。

 サントスは、DFレオ、FWデイビッジと主力を立て続けに放出。そしてFWホビーニョもまた、放出された主力の一人だった。だが、クラブ間での交渉が順調にいかないまま時は流れていた。この試合の前日になって、ようやくサントスとレアル・マドリーとの間で完全決着をみた移籍交渉。その交渉に盛り込まれた事項には、FWホビーニョの移籍は今年9月1日という文字があったのである。条件付きながら、レアル・マドリーへの移籍が正式に確定したホビーニョは、今年の8月31日まではサントスの一員としてプレイすることも決定。かくして、コンフェデ杯以降ずっと姿を消していたホビーニョは、己の身の上が明確になったことから、コリンチャンスとのクラシコを以ってようやく公に姿を現したのであった。
 当のホビーニョは、この試合でゴールをあげるには至らなかったが、彼の分まで活躍したのがFWジオバンニだった。ジオバンニの2発でクラシコを制した名門サントス。ホビーニョがスペインに旅立つまでの1ヶ月間にどれだけ勝ち点を積み上げられるかで、サントスの今後を占うことができるのではないか。

 片や敗れたコリンチャンスにとって、この日の敗戦は実に悔しいものになった。もしこの試合で勝ち点3を得られていれば、念願の首位に立てていたはずだったのだが、ベストメンバーで臨みながら無惨にも敗れてしまった。第11節以来重ねてきた連勝記録も5でストップしたコリンチャンス。この日の敗戦は一刻も早く忘れて次節に照準を合わせていかなければならないだろう。

 写真右上; 開始わずか23秒で電光石火の先制ゴールを決めたFWジオバンニ ( 写真左 ) と、彼に駆け寄り喜ぶFWホビーニョ ( 写真右 ) 。天才同士の共演が、ついに実現した瞬間でもあった。
 写真左下; 試合終了後、サポーターに詰め寄られるFWホビーニョ。彼が1ヵ月後にブラジルを離れることに関して寂しく感じている国民は、ブラジル全国に広がっている。

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