第16節　ゴイアス　3-1　アトレチコ・ミネイロ

　ブラジル全国選手権は、7月30〜31日に第16節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた ゴイアス×アトレチコ・ミネイロ は、実力で上回るゴイアスが順当に勝ち点３を積み上げた。敗れたアトレチコ・ミネイロは試合後、名将チッチ監督を更迭した。

　試合は、28分にアトレチコ・ミネイロがコーナーキックのチャンスを得ると、MFルイス・マリオ ( アトレチコ・ミネイロ ) のクロスにDFカセレスが合わせて、アウェイのアトレチコ・ミネイロが先制した。だが、総合力で彼らを上回る実力肌のゴイアスは36分、この日ボランチに起用されたMFパウロ・バイエルのゴールですぐさま同点に追いついた。後半はゴイアスの独壇場だった。53分にFWホニーのシュートが決まり、逆転に成功したゴイアスは、64分にはMFパウロ・バイエルが右からあげたクロスにFWソウザが合わせて追加点を奪取。このリードを守ったゴイアスが、下馬評通り勝ち点３を獲得した。

　ゴイアスは、さしたるスターこそいないが、攻守ともにバランスの良いチームとしてブラジルでも有名なクラブ。今季は名将ジェニーニョを監督に据えて順調に勝ち点３を伸ばしている。この日も、好調の２トップがアベックゴールで勝利に貢献するなど、好調さをみせつけた。キャプテンのMFパウロ・バイエルを筆頭に、今季は中盤に抜擢されたMFホドリーゴ・タバタ ( 日系�V世 ) など各選手がそれぞれの役割をまっとうしているゴイアス。今季は優勝争いに加われる可能性を充分に秘めていると言えるだろう。

　対するアトレチコ・ミネイロは、せっかくの先制点を台無しにしてしまうお粗末な戦いをさらしてしまった。開幕直後の好調さはどこへやら。第３節の初黒星から調子を崩した名門は、気がつけば降格圏内に沈んでいる。この日は、MFホドリーゴ・タバタを後から倒したDFカセレスが一発レッドで退場処分になるなど、自滅した感が否めなかった。
　MFホドリーゴ・ファーブリを前線で起用するなど、必死の試行錯誤を繰り返している今年のアトレチコ・ミネイロ。同試合終了直後、アトレチコ・ミネイロは年明けからチームを指揮してきたチッチ監督を更迭してしまった。彼らに、浮上のきっかけをつかむ術はあるのだろうか。

　写真；　マラカナンでの大敗を最後にチームを去ることになったチッチ元監督。昨年コリンチャンスを５位に導いた男の手腕も、アトレチコ・ミネイロでは評価されなかった。